2008年7月16日

The Road by Jack London

「白い牙」や「野生の呼び声」などの動物文学で知られるジャック・ロンドンが、ホーボー(放浪者)としてアメリカを旅した時のことを綴った本。
 

 
映画などで良く見られる貨物列車にただ乗りをしながら、アメリカを放浪する人たちをホーボーと言います。その実際の体験に基づいた記録として、とても興味深く読む事ができました。
 
家も定職も持たずに自由に放浪するその生活は、旅が好きな人は憧れますが、実際には、寒さに震えたり、牢獄に入れられたり、権力者から迫害を受けたり、厳しく辛いものであることが分かります。その上で、ホーボーであることに誇りを持ち、放浪を続ける著者の姿は、旅人であれば、必ず敬意を感じると思います。
 
1890年代のアメリカのホーボーの文化を分かりやすく解説してくれるのもこの本の魅力です。ロバート・ジョンソンも、ウディ・ガスリーもこうやって旅をしたんでしょうね。