20周年記念缶
携帯電話から突然鳴り響く緊急地震速報にドキっとして、その後襲ってくる揺れに不安になる。しばらくしてからネットで調べると震源地は山梨と出ている。そういえば、先週も同じようなことがあったけれど、そのときは東北だった。ここ最近、地震が多いような気がする。
さらに週末は大型のふたつの台風に襲われ、なかなか心が休まらない時間を過ごした方が多かったはず。台風だって、少し前だったら秋の風物詩だったのに、最近はそうでもないらしい。地震にしても、台風にしても、とにかく被害が少ないのを祈るばかりです。
そんな中、もうすぐ7月を迎える。つまり、2026年は折り返し地点を迎えることになる。トラベラーズにとって、2026年は20周年の年ということで、すでにカードサイズの発売から、中目黒とソウルでのイベントを終えている。でもイベントは後半もたくさん予定され、今週末のは京都のイベントが控えている。まだその渦中という気分です。
すでにイベントでは販売している「トラベラーズノート 20周年 カスタマイズセット」が7月1日よりトラベラーズファクトリーオンラインショップで発売になる(中目黒、エアポート、ステーション、京都では、抽選予約販売という形をとらせてもらっています)。
カードサイズは、これまでストイックにレギュラーサイズとパスポートサイズの2種類にこだわっていたサイズ展開を、20周年ということを理由に新しいサイズを作ってみた、というのがリリースの理由になる。だけど、カスタマイズセットはもっと王道というか、シンプルに20周年を記念するものとして企画して作った商品だ。
たとえば、トランクをイメージしてデザインした缶に貼られているステッカーは、どれもこの20年の間にリリースしてきたデザインがベースになっている。発売時に作ったトラベラーズノートのロゴのステッカーから始まり、1周年記念リフィルに付属していたトラベラーズカフェのステッカーに、5周年記念でリリースしたステッカー、スターフェリーとのコラボ、B-SIDES、TOKYO EDITIONなどなど。眺めているだけで、そのときのことが鮮明に蘇ってくる。まさに20年の旅を共にしてきたトランクのように思えてくるのだ。貼ってあるステッカーの元ネタがすべて分かる方は、相当のトラベラーズノート通とも言えるのかもしれない。
缶を開けると、底の部分にもプリントされている。こちらには、これまで作ったアイテムのデザインアーカイブ。こちらの元ネタがすべて分かる人はなかなかいないんじゃないかな。元ネタを選んでデザインしたのは橋本だけど、僕にとっても思い出深いものばかりだ。それを作ったときの感動やバタバタが蘇ってくる。
こんなことを書いていると、まるで自己満足のために作ったように見えるかもしれないけれど、僕らはトラベラーズノートの作り手であるのと同時に、トラベラーズノートの愛用者でもある。同じような思いを他の愛用者とも共有したいと思って作ったとも言えるのだ。缶の中にセットしているステッカーのひとつに「We are The Team TRAVELER’S」というメッセージが記されているのは、同じ愛用者同士の仲間である皆さんとその感動を共有したいと思ったからだ。
ステッカーは、トラベラーズトレイン、ホテル、エアライン、レコード、ダイナーなどをテーマにデザインしたものがセットされている。その中のトラベラーズポストに注目したい。このポストマンは、19年前のトラベラーズノート1周年の際に作った限定リフィルに登場している。このときは、トラベラーズエアライン、トラベラーズカフェ、トラベラーズポストをテーマにしたリフィルを発売した(やってることは20年変わらない)。
そのときのトラベラーズポストのステッカーにあった、このハンプティ・ダンプティみたいなポストマンを僕は気に入って、当時のブログにこんな文章を書いていた。
「わたしは、トラベラーズ ポストオフィスのポストマンです。名前はありません。トラベラーズ ポストオフィスは、旅人たちのためのポストオフィスです。時間も空間も飛び越えて、あなたの手紙をもっとも伝えたい人に送ります。
今はトラベラーズカフェのポストオフィスで仕事をしていますが、正直言ってそれほど忙しい職場ではないので、よく旅に出ます。旅先で、わたしを見かけたら手紙を託してください。速達とか書留は承っていません。宛先通りには届かないかもしれません。でも、その手紙が一番必要な時に、必要な人に届けます。それは未来のあなたかもしれません。それとも、過去のあなたと出会う前のあなたの恋人かもしれません。時間も空間も飛び越えて、あなたの大切な手紙をお届けします」
ステッカーには、今年のダイアリー用ステッカーから登場している「ベイビートラベラー」もある。あのときには、まだ名前はなかったのだけど、映画のタイトルにもなっている『ベイビードライバー』の語呂が良かったので、名前を「ベイビートラベラー」とした。このステッカーを見ていると、映画の最後にも流れるサイモン&ガーファンクルの「ベイビードライバー」をつい口ずさんでしまう。歌詞のDriverをTravelerに換えてもぴったりだ。
They call me Baby Traveler
And once upon a pair of wheels
I hit the road and I'm gone
みんな僕をベイビートラベラーって呼ぶんだ
車に乗った瞬間に旅立ち、どこかに行ってしまうよ
缶の中には、さらにスタンプ、ブラスクリップ、ブラスチャームが入っている。ちなみにこのブラスチャームは、5周年のときにピューターで作ったのと同じ地球のロゴが刻印されている。個人的には20年間トラベラーズノートの仕事をがんばった記念コインみたいでかなり気に入っている。仕事用のトラベラーズノートに何ヶ月かつけているけど、すでにかなり味が出ている。
最後に、缶の中にもうひとつ、トラベラーズノートの20年の記録が綴られたヒストリーガイドも入れた。こちらは10周年のときに作ったガイドの内容にさらにその後の10年の記録を加え、パスポートサイズで綴じている。トラベラーズノートの20年の歴史を眺めながら、そのときのご自身の出来事を思い出してもらえたら、嬉しいな。
そんなわけで、「トラベラーズノート 20周年 カスタマイズセット」をよろしくお願いします。