2026年10月19日

TRAVELER'S COMPANY CARAVAN in Karuizawa

 軽井沢から東京に向かう新幹線の中でこのブログを書いています。2日間のイベントを終えて、体は疲れているけれど、心は楽しい時間を過ごした充実感で満たされています。いやあ、楽しかったなあ。
 
 軽井沢駅で電車を降りて外に出ると、空気は冷たく凛として、ほんのり森の匂いが漂ってきます。都会を離れた開放感で心は浮き足立ち、同時に穏やかな気持ちになっていくのを感じます。

 軽井沢というと、僕らの世代にとってはかつては、クレープ屋やタレントショップが並ぶ若者向けの商店街があったり、遊び目的のテニスサークルの学生が合宿をしたりするような、どこかチャラチャラした軽薄なイメージがありました。実際にテレビや雑誌で紹介されていた当時の軽井沢は、そんな軽い華やかさが強調されていました。だけど、本当のことを言えば、学生時代に軽井沢に行った記憶はないし、華やかな世界に交われない妬みゆえの妄想が膨らんで勝手にそう思っていただけかもしれません。

 ただそれも40年も前の話で、軽井沢は100年以上の長い歴史を持つ避暑地です。ジョン・レノンが定宿としていた万平ホテルや、軽井沢の鹿鳴館と呼ばれた旧三笠ホテルもあります。室生犀星や芥川龍之介などの文豪にも愛され、軽井沢を舞台にした小説も多く存在します。バブルも遠い過去の話。今ではあの頃の喧騒が過ぎ去って、本来の落ち着きを取り戻しているのかもしれない。そんなことを想像しながら、軽井沢に向かいました。

 実は6月に、今回のイベントの打ち合わせと現場の確認のために軽井沢を訪れています。そのときは、打ち合わせの前に、まずは万平ホテルに立ち寄り、歴史を感じる素敵な空間で名物のカレーライスを食べました。さらにその後、丸山珈琲本店に立ち寄り、気持ちのいい風が流れるテラス席でコーヒーを飲みました。もうそれだけで、心はすっかり忙しい日常から切り離されて、穏やかで優しい気持ちに包まれました。この土地の空気には、人の心を癒してくれる特別な効能があるのかもしれない。そんなことを思いました。

 コーヒーを飲み終わると、いよいよ会場となるBEB5軽井沢に向かいました。星野リゾートとは、2019年からコラボレーションを行なっていることもあって、これまでも何度かその宿泊施設を訪れたことがありました。すると、どこも快適なだけでなく、嬉しい驚きや感動を味わうことができます。

 打ち合わせを兼ねて、BEB5に宿泊して、そう感じる一番の理由は、やっぱりスタッフの方々がすばらしいからだということにあらためて気づきました。滞在した方々に楽しんでほしいという、おもてなしの気持ちをたっぷり感じるのはもちろん、それと同じくらい自分たちも楽しんで仕事をしているように見えるのです。だから、彼らと一緒に仕事ができるのは、僕らにとっても嬉しい時間でもあります。

 さてイベント当日は、まさに秋晴れと言える気持ちいい天気になりました。会場となるBEB5は、広々としていて、フレンドリーで温かい雰囲気に満ち溢れています。僕らも軽井沢の空気のせいか、リラックスした気分でイベントを迎えることができました。場所が軽井沢ということもあって、地元の人よりも遠方から旅をして参加してくれる方が多く、さらにBEB5の雰囲気もあって、まさにトラベラーズらしい空間になりました。

 今回のイベントでは初めての試みとして、BEB5の部屋にポスターなどで装飾を施したトラベラーズバージョンの部屋を5部屋限定で用意してもらいました。宿泊者の方にはまずオリジナルのリフィルを作ることができる「DIY TRAVELER’S notebook」に参加していただき、さらに夜には、宿泊者みんなが集まってお話をしたり、簡単なワークショップをする時間を設けました。これがまた楽しい時間になりました。

 宿泊者の方は、日本の方だけでなく、海外からこのイベントのために旅をしてくれた方もいて、軽井沢なのにどこか異国のゲストハウスのような雰囲気に包まれました。しかもみんなトラベラーズノートの愛用者だから、自然とお互いに話も弾みます。ワークショップでは、みなさんに軽井沢の旅の記録を簡単にまとめてもらったのですが、短時間なのにみんなクリエイティブにトラベラーズノートにマップを貼ったり、絵を描いたりしてくれました。僕もみんなのノートを見ながら、大いに刺激を受けました。

 参加してくれた方も僕らもまさに旅の途中です。旅先で時間を共有すると、旅の高揚感も相まって特別な時間になるような気がします。今回のイベントでもまた、これからトラベラーズが進む道のヒントをもらったような気がしました。

 新幹線の車内放送が、まもなく東京駅に着くことを知らせてくれました。旅も終わりです。明日からまた日常が始まりますが、今年はトラベラーズノート20周年イヤーということで、もう少し旅と日常が行き来する日々が続きます。今月末からは、ヨーロッパのイベントが始まります。次はどんなイベントになるのでしょうか。