2026年6月 1日

TRAVELER'S COMPANY CARAVAN in Tokyo

 トラベラーズノート20周年を記念して開催しているキャラバンイベントの3日目。イベント会場に向かう途中のカフェでこのブログを書いています。プレオープンイベントから数えると4日目。さすがに疲れもたまってきて、今日は少し遅れての会場入りにさせてもらいました。

 プレオープンには、The Superior Labourの河合代表をはじめ、スターバックスリザーブロースタリーに、星野リゾート、水縞、オジマガジン編集部などの関係者の方々を招待して、DIY TRAVELER'S notebookを体験していただきました。地中美術館の担当者さんは、忙しい合間を縫って、直島から日帰り出張で駆けつけてくれました。フェリーに乗って、あののどかな島を出て、東京にやって来て、また夜には静かな島にいるのを想像すると、なんだか不思議な気分になります。

 また、香港からパトリックが来てくれたり、久しぶりに土橋さんにお会いすることができたりして、発売時からお世話になっている方々も足を運んでくれて、嬉しい時間はあっという間に過ぎました。

 この日は、その後15時からmini_minorさんのトークショーを開催。僕自身も彼女の話を聞きながら、さまざまな気づきを得ることができました。

 mini_minorさんは、トラベラーズノートを手にすることで、ものの見方が変わり、生活での気づきが増えていったと言っていて、そのことをトラベラーズOSがインストールされたようになると例えていました。

 僕はなるほどと思いながら、思わず共感してしまいました。確かに僕自身もトラベラーズノートを作った立場でありながら、最初の試作を手にした瞬間、OSがインストールされたのかもしれません。トラベラーズノート発売の準備を進めているときに、自分たち自身をターゲットとして、自分たちが好きなことを反映させ、仕事を楽しめるものにしていこうと考えるようになったのも、トラベラーズOSの設計思想に導かれて、そうなったと考えるとけっこうしっくりきます。

 アップルのスティーブ・ジョブズらは、大企業や政府機関などが独占していたコンピューターを、個人に解放したいとの思いで、マッキントッシュとそのOSを開発。コンピューターの深い知識がなくても直感的に使えるものであるべきだという考えのもと、マウスを使ってのドラッグ・アンド・ドロップ、プルダウンメニュー、ゴミ箱などを発明しました。そこには、何かを創造したいと考えているすべての人たちにコンピューターを解放し、そのことで人々はもっとクリエティブになれるはずだという思想がありました。

 そののちに作られたWindowsは、あらゆるユーザーや企業に広く普及させることを第一義に考え、互換性やビジネスツールとして機能を充実させていきました。そのことを考えると、その後、アップルが互換性よりもデザインやUIにこだわり続けた一方で、一方でWindowsは、実利を取って圧倒的なシェアを拡大していくのは必然だったとも言えます。

 その後登場したLinuxは、ソースコードを公開し、誰でも無料で改変・再配布が自由なOSとして知られています。オープンソースであることによって、世界中の開発者がバグを修正し、良いアイデアを取り入れることで進化していきました。このOSは、開発者による「自分が使いたいものを自由に作り、共有する」という純粋な動機がきっかけで開発されたそうです。

 mini_minorさんの話をきっかけに、OSについて思いを巡らしてみましたが、当時のコンピューターにまつわる話には、一個人のアイデアや強い思いをきっかけに、革新的な進化が生まれる物語がたくさんあるのが興味深いです。少なくとも、金儲けや人を管理する方向に向かっているようにしか見えないAIと比べるとよっぽど夢があったような気がします。

 とにかく、僕はトラベラーズノートを手にしたときに、革新的なOSをインストールしたときのように、心が湧き立ち、高揚感に包まれたような気分になりました。その理由を深掘りしていくことで、トラベラーズノートのコンセプトとも言えるハーモニー、トラベル、カスタマイズというキーワードが生まれ、旅するように毎日を過ごしたいという気持ちが湧いてきたのです。

 あらためてこの20年を振り返ると、トラベラーズOSは、オープンソースのように、たくさんのトラベラーズノート愛用者によってカスタマイズされることで、その機能やネットワークを拡大しているのも実感します。イベント参加者の方には発売当時のトラベラーズノート愛用者から、「最近知ったんです」と言う方まで、たくさんの方々にお会いして話をすることができました。嬉しいことに、「トラベラーズノートをきっかけに、人生が良い意味で変わったんです」と言ってくれる方も何人もいました。

 今回のイベントでは、あらためて、そんな方々の思いや使い方がトラベラーズノートの世界を広げ、使う人にとってより大切な存在になっているのを実感することができました。

 中目黒でのキャラバンイベントが終わると、その次は韓国・ソウル。さらに、7月の京都まで詳細情報がアップされています。その後も、各地でイベントを開催する予定です。各地で皆さまにお会いするのが楽しみです。

トークイベントでは、mini_minorさんによるDIY TRAVELER'S notebookのご紹介してもらいました。白い紙と色紙などの特別な紙を交互に並べ、白い紙を「DAILY」、色の紙を「TRAVEL」として使い分けてみたとのこと。

こちらは、右のTRAVELに旅先で見つけたキャンディの包装紙をコラージュ、そのあらためて探してみた日本のキャンディの包装紙をDAILYに。マネをしてみたくなる使い方です。