2026年9月28日

TRAVELER'S TIMES 21

 この前アップしたばかりだなと思いながら、このブログを書いているけれど、先週はシルバーウィーク。休み明けにアップをして、2日間だけ仕事をして土日を迎えた。

 シルバーウィークは台風と共にやってきた。関東も大雨に襲われ、トラベラーズファクトリー中目黒は緊急で1日お休みをいただき、エアポートは12時で早仕舞いさせてもらった。最近の雨は侮れない。毎年のように全国各地で観測史上の最大の降雨量が更新され、大きな被害を与えている。8月には千葉の大雨でエアポートのスタッフが帰宅できずに空港内で夜を過ごす事態になった。さらに追い打ちをかけるような今回の大雨。それでも地球温暖化対策は、まるで時代遅れみたいな言葉になっているし、災害への安全対策だって優先されているとは思えない。ツケはそのまま次の世代に回される。

 話は変わって、何も予定がないまま迎えたシルバーウィーク。アメリカから帰って休みなく仕事を続けた僕は、疲れた体を癒すためにサウナ付きカプセルホテルに泊まることにした。いつものように自転車に乗って家を出ると、パラパラと雨が降ってきた。台風が近づいているのを思い出し、そのまま最寄りの駅まで行って駐輪場に自転車を停めると、電車で行くことにした。

 向かったのは、船橋駅。ここによく行く老舗のカプセルホテルがある。お昼頃までに行けば、連休であってもたいていは予約をしていなくても泊まれる。しかも価格は、閑散期も繁忙期も一緒で一泊4400円。今回はシルバーウィークのためか、いつもより混んでいるようで「テレビが壊れているけれど、よろしいですか?」と聞かれた。カプセルでテレビを見ることはない。「いいですよ」と言って、この日の宿にありつく。

 チェックインをすると、サウナでのんびり過ごす。ここに来るといつもマッサージを受ける。2時間ほどサウナでくつろぐと、全身マッサージで疲れを癒す。そして、夕食は、いつものラーメン屋でラーメンと餃子。それから、近くのカフェで閉店間際まで居座って書いたのが、先週アップしたブログだ。

 朝、起きるとまたサウナ。そして館内の食堂で朝食を食べる。昨今のサウナブームで若い人も多いけれど、ここは昭和の香りたっぷりの古き良きサウナ施設。地元の高齢者も多い。いつ来ても会う、ここに住んでいるのかと思うような常連が、食堂の女性スタッフに軽口を言いながら、朝からお酒を飲んでいた。僕はテレビのニュース番組を見ながら、ゆっくりご飯を食べた。

 ニュースでは、AI が自分自身でさらに高度なAIを開発し、人間の知能をはるかに上回る「超知能」に達して制御不能になるリスクについて語っている。僕は、昔読んだ手塚治虫の『火の鳥』を思い出した。電子頭脳に政治や判断を委ねて生活していた未来の人類が、最終的に電子頭脳同士が始めた戦争のせいで滅んでしまう、という話だ。そんなにAIが優れているのなら、気候変動の問題や災害対策をなんとかしてほしいと思うのだけど、そういうものではないのだろうか。

 12時にホテルをチェックアウトすると、今度は池袋へ向かう。実は前日に別のサウナ付きカプセルホテルを予約しておいたのだ。こちらは、4種類のサウナが設置された比較的新しいカプセルホテルで、価格も繁忙期と閑散期で変動し、船橋の倍以上するけれどなかなか快適なのでたまに利用している。

 池袋駅に着くと、台風の影響による雨が降ってきた。とりあえずジュンク堂とブックオフの書店巡りをしてから、カプセルホテルにチェックイン。サウナを出て休憩をしながら、さっきブックオフで買ってきた中島らものエッセイを読んでいたら、気持ち良くなって自然と眠ってしまった。外の雨はだんだんひどくなっているようだけど、ここには平和な時間が流れている。

 何も考えないままダラダラと書いていて、今回はトラベラーズタイムズのことを書こうと思っていたことに今気づいた。今年はトラベラーズタイムズの発行日に僕がアメリカに行っていたため、タイムズのことは書けていなかった。せっかくなので、ここまでの文章はそのまま残しながら、強引にタイムズのことに話を変えますね。

 もう発行してしばらく経つので、手に取った方も多いと思いますが、今年はトラベラーズノート20周年がテーマ。最初のページでは、過去の周年記念アイテムを紹介している。どれも思い出深いのですが、個人的に一番思い入れがあるのが、パスポートサイズの5周年記念に作った香港スターフェリーとのコラボレーション。スターフェリーはずっと憧れだったから、夢が現実になったような気分だった。そのことは、ずっと公表していなかった僕のミスの告白と共に編集後記にも書いているので、あわせて読んでいただけたら嬉しいです。

 次のページでは今回で21号となったトラベラーズタイムズのこれまでのすべての表紙を掲載しています。これも並べるとなかなか感慨深いですね。眺めているだけで、トラベラーズノート20年の記憶が蘇ってくるようです。

 そして、「How Do You Use TRAVELER'S notebook」は、今回はYouTubeやSNSでトラベラーズノートの魅力を発信してくれているMiiCHOSさんにご登場いただきました。MiiCHOSさんとは、何度かトラベラーズファクトリーのイベントでお会いしていて、いつかこのコーナーに掲載させてもらいたいと思っていました。そんな中で中目黒で開催した最初の20周年イベントに参加していただけるのを知って、そこでお声がけをして、今回の掲載が実現しました。

 文章も写真もすべてMiiCHOSさんによるものです。最初に文章が届いて読ませてもらったとき、MiiCHOSさんに頼んで本当に良かったと思いました。彼女がトラベラーズノートに出会うきっかけから、今のような「書くこと・描くことを楽しむ日常」をテーマに動画配信や本の出版、世界各地のイベントでワークショップなどを開催するようになるまでを、温かくエモーショナルに綴っています。

 僕は作り手として、この仕事を20年続けてきて良かったと思うのと同時に、トラベラーズノートのユーザーとして、分かるなあ、とシミジミ共感してしまいました。僕自身、トラベラーズノートを手にしたことで、スターフェリーのコラボだけでなく、今年20周年のイベントで世界中を旅したり、自分の本まで出版できたり、20年前には想像もできなかったようなことが実現している。そして、そうなったのは、MiiCHOSさんのようなたくさんの愛用者の方々がいたからだということを改めて実感しました。

 トラベラーズタイムズ20号は、トラベラーズファクトリーをはじめ、トラベラーズノート扱い店舗の一部でも配布中です。ぜひ、手に取ってみてください。