2010年5月 6日

オートバイ日和


 
ゴールデンウィークは、いままでのうっぷんを晴らすかのような快晴。久しぶりに暖かい青空の下、バイクで走りました。
 
都内の混雑した道を抜けて、一桁国道から少し脇道に入る。道の近くに田んぼや牧場がせまってくると、いろいろな匂いがしてきます。田んぼで草を焼いている匂い、馬や牛の匂い、森の匂い。バイクは体を外気にさらしている分、匂いも風もダイレクトに体にぶつかってくるのです。
 
前にも後ろにも誰もいない中、ひとりバイクで走っている瞬間が好き。点数が少ないので、ねずみ取りには気をつけてまっすぐ続く道路で、ヴォーっと思いっきりアクセルをひねる。流れる風にのっているような気分。すると五感が敏感になり、心の扉が開いていくような気がします。
 
そんな時、思いっきり大きな声で叫んだりする。音楽が鳴っている時には、大声で歌ったり、涙を流したり。日差しの暖かさや風の心地よさに笑ったり、喜んだり。ヘルメットに覆われているのをいいことに感情のおもむくままに、剥き出しにします。
 
開いた心の扉に、風が吹き抜けて行きます。開けた口には、虫が入ってきたりもします。虫をぺっと吐き出しながら、アクセルを少し抑える。すると、西の空に夕日が沈むのが見えます。あ~、オートバイに乗っていてよかったなあと思う瞬間です。
 
方向音痴のくせに幹線道路を外れて、適当に寄り道するため、すぐに道に迷って遠回りしてしまいます。だけど、こんな風景に出会うと、迷うことはけっして悪い事ではないのかな、とか思ったりします。ふだんも迷ってばかりだしね。
 
バイクを走らせながら、さまざまな自然の声に耳を傾ける。そうすることで、聞こえてくるのは、自分自身との対話なのかもしれません。
 
それにしても、この天気、週末まで続いて欲しいんだけどなあ。土日は絶対晴れてもらわないと困るのです。
 

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