2023年3月27日

旅人になったり、旅人を迎えたり

 トラベラーズカンパニーキャラバンが終わって東京に戻ると、中目黒では目黒川沿いの桜もほぼ満開となっていた。今年は3年ぶりに規制なしでお花見ができるということで、久しぶりに中目黒駅から目黒川まで、国内外の人でごった返す光景を見ることができた。

 東京に戻った週末は、The Superior Laborの河合さんが岡山から来てくれて、トラベラーズファクトリー中目黒でイベントを開催。自らが旅人としてイベントをしたり、旅人を迎えて一緒にイベントをしたり、バタバタとしながらも、やっとトラベラーズらしい日々戻ってきたようで嬉しい。

 ちょうど昨年の今頃、The Superior Labor の直営店、T.S.L Kurashiki がオープン。そのタイミングで僕らも倉敷に行き、オープンに立ち会った。あれから1年ということで、T.S.L Kurashikiの1周年を記念して、河合さんはなぜか倉敷ではなく、中目黒でイベントをしようと提案してくれて、今回のイベントが決まった。

「倉敷じゃなくていいんですか?」と言う僕らに、河合さんは「いや、倉敷の1周年に、あえて中目黒でイベントをやるのもおもしろくないですか?」と答えた。正直に言えば、中目黒で倉敷の1周年記念ということはなかなか伝わりづらいと思ったけど、僕と同じく、ひねくれものチームの一員でもある河合さんらしくていいなとも思った(ちなみに類は友を呼ぶのかトラベラーズファクトリーでイベントを開催してくれている仲間には、ひねくれものチームのメンバーが多い。もちろんそうでない方もたくさんいますが)。
 
 それに、T.S.L Kurashiki はトラベラーズカンパニーのパートナーショップで、トラベラーズファクトリー中目黒はThe Superior Labor のパートナーショップでもあるので、あえて中目黒で1周年を祝って開催することも理にかなっていないわけではない(まあ伝わりづらいとは思うけど)。

 河合さんはイベントにあわせて、トラベラーズノートがぴったり入るレザーのショルダーケースを提案してくれた。その後、何度か形を修正してもらい最終形が完成。ショルダーケースは、切りっぱなしの革を組み合わせて、縫製することなく、ネジで留めるだけのシンプルな構造で、その在り方がトラベラーズノートに似ているし、お客さんに好きな革の色を選んでもらって、その場で組み立てるということもトラベラーズらしい。お互いに近い価値観のブランドならではのコラボレーションイベントになった。

 イベントの前日、テーブルの上に革のパーツを並べていくと、開催したばかりのノートバイキングを思わせた。早速ノートバイキングで使ったアルミのトレイを用紙して、紙ではなく革のバイキングのようになった。たくさんの種類の素材がずらりと並ぶ姿は、やっぱりわくわくする。

 イベント当日は、河合さん指導のもと、スタッフも革にブラスのコンチョやプレートをつけたり、組み立ての方法を習得し、みんなでオープンから閉店までずっとショルダーケース作る作業を続けた。最初はたどたどしい手つきだった組み立て作業も、後半にはみんな慣れてきて、ファクトリーの職人のようになってくる。僕も老眼鏡をかけて、プレートを縫い付ける細かい作業をしたりして、職人チームの一員となって組み立てをした。やっぱり手を動かしてものを作るって楽しいですね。
 
 ほんとうにたくさんのお客さんが来てくれて、用意していた革のパーツもほとんどなくなってしまった。それでも後半に来てくれたお客さんは、みなさんある色の革から選びながらケース作りを楽しんでくれて、ほんとうにありがたかったです。

 イベントが終わると、みんなで河合さんを囲んで打ち上げもして、お酒を飲みながら、わいわいがやがやとお話をして、無事イベントも終わりました。足を運んでくれた皆さま、そして、河合さん、イベントのための準備をしてくれたThe Superior Laborの皆さま、ありがとうございました。今回イベントで販売したトラベラーズノート レザーショルダーケースは4月の中旬から、トラベラーズファクトリー中目黒と京都で販売する予定です。今回のイベントと同じようなスタイルで、カスマイズオーダーも受け付ける予定ですので、イベントに来られなかった方は、ぜひ、そちらを楽しみにしてください。

 3月もあと少しで終わりです。旅に出て久しぶりに会う仲間たちとイベントができたし、旅人を迎えてイベントもできたし、3月も楽しく過ごすことができました。4月はいよいよオリーブの発売です。こちらも楽しみにしていただけると嬉しいです。