2009年7月24日

上質なもの


 
随分前に地方のあるお店で注文していた靴が届きました。切りっぱなしの革のくたっとした佇まい。さらに、店員さんが数年履いているという同じ靴の革が良い感じに味が出ているのを見て、トラベラーズノートと通じるものを感じました。靴としては、安くはないけど、それほど高いわけでもないという値段。旅先でしたが、衝動的に買うことを決めてしまいました。
 
すると、品切れ中で次の入荷は数ヶ月後になるとのこと。すぐ必要なものでもないので、まあいいかと、注文をしておいたのが、送られてきたのです。
 
早速、足を入れようとしましたが、なかなか入りません。裸足になって強引に押し込んで、なんとか履くことができたものの、足の甲を思いっきり締め付けられている感じ。サイズを間違えたのかと思いましたが、店員さんが言っていた、履いてるうちに革がのびて必ず足のサイズに合ってきます、という言葉を思い出しました。
 
数日履き続けると、その言葉通り、足にぴったりとフィットしてきました。このまま履き続けると、もっと足に馴染んで心地よくなる感じです。靴には手紙が添えられて、ソールの張り替えが出来ますと書かれていました。そんなサービスが、長く使って欲しいという売り手の気持ちを伝えてくれます。
 
手紙は、「夏休みにこの靴を履いて遊びに来てください」と結ばれていました。作り手の想いに共感し、素敵な出会いの場を演出してくれたお店の気遣いは、モノへの愛着をより深くしてくれます。
 
上質とは、決して高級なことではなく、使う人がその佇まいに惹かれ、愛着を持って長く使えるモノのことだと思います。そういう意味では、この靴は私にとって上質なモノになってくれる気がします。そんな上質なモノに囲まれて暮らしていきたいと思う今日この頃。
 
あ、ポストカードキャンペーン。もうすぐ締め切りですよ!
 
 

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