2011年7月19日

relaxing at a southern island


 
東京では暑い日が続いていますが、皆様お元気でしょうか?
 
ISOTのため東京へやってきたパトリックは、香港に帰国後すぐにタイのプーケットへ旅立ったそうです。ネット上にアップしているその写真を見ていると、私も東京を飛び立ち南の島へ行きたくなります。
 
南の島でのんびりと過ごす。もう20年以上前のことですが、きっと誰もが抱くこの魅惑的な憧れを満たすべく、タイのサムイ島を訪ねたときのことを思い出します。
 
バンコクからひとり夜行列車とフェリーを乗り継いで、サムイ島にやってきました。学生だったので、泊まったのはリゾートホテルではなく、一泊500円ほどの小さなバンガロー。何もしないで南の島でぼーっとして過ごす。サムイ島でやってみたかったのは、まさにその言葉通りのことでした。早速、バンガローの前に広がる砂浜に出て、のんびり海を眺めていました。すると物売りのおばちゃんがやってきて、土産物やマッサージを勧めてきます。面倒に思いながらも、その中にハンモックがあったので購入。バンガローの前にある木に結び、そこに寝転がると南国気分は盛り上がりました。しかし、しばらく寝ていると暑さと退屈さでじっとしているのに飽きてしまい、レンタルバイクを借りて島をめぐりました。
 
次の日も朝起きてご飯を食べると、海の前でぼーっとしていましたが、やがて手持ち無沙汰になり、砂浜をたどって歩いてみることにしました。少し賑やかな場所に出ると、そこのカフェでランチを時間をかけてゆっくり食べました。それで今日のタスクは終わり。また来た道を戻り、バンガローまで歩いて帰りました。
 
一日の一番の楽しみは夕日を見ること。その時間になると、みんなバンガローから出てまっすぐ海に向かって座ります。恋人といる人、老夫妻、家族、友人達といる人、そして、一人。誰と見ているかは様々ですが、みんな言葉を発することなく、じっと海の向こうに沈んでいく夕日を眺めていました。
 
一人で夕日を眺めていると、いろいろなことが頭に浮かんでは消えていきます。普段の生活では引き出しに奥に閉まっておいた思い出や夢が頭にあらわれてその意味を自分自身に問いかけてくる。心地よい波の音と遠い海の向こう側から吹き抜けていく風。たった一人でそこに身を浸す孤独感。どうしてボクはここにいるのだろうか?
 
次の日もまた何もせず海を見て過ごし、そして、その翌日、そこをを発つことにしました。4日間、南の島でのんびり過ごすということをやってみて分かったのは、何もしないという時間は実は自分と向き合う時間に他ならないということでした。しかし、その中で確かな何かを掴むことはできませんでした。あれから20年経った今、もう一度、南の島で何もしない時間を過ごしてみると、どんなことが頭に浮かんでくるのか、そんなことを考えたりします。
 

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