2013年5月31日

新しい青の時代

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5月は自分の誕生月だからなのか、けっこう好きな季節。春の始まりはどこか憂鬱な気分とともに始まるんだけど、5月になる頃にはそんな気分も薄れて、これから始まる夏の予感に胸が高鳴ってくるのです。それはあたらしい旅が始まる前のワクワクする気分に似ているような気がします。夏の前には梅雨があって、しばらくじめじめした日が続くのですが、5月の間はそんなことは忘れていて、梅雨が始まってから、そう言えば梅雨なんてものがあったんだな、なんて感じで、さらりと受け入れることができる。だって、その後には輝ける夏がやってくるんだからね。

夜、駅を出ると、そんな気分を見透したかのように、どんよりとした雲からパラパラと雨が降ってきました。いつものようにスカイツリーを見上げてみると、上から半分は雲に隠れていて、光を放つ展望デッキがぼんやり雲を照らし、不思議な光景が広がっていました。

そんな風景に梅雨の訪れを感じながらiPodで聴いていたのは、昨年7月にトラベラーズファクトリーで素晴らしいライブをやってくれた山田稔明さんの新しいアルバム「新しい青の時代」。7月7日発売のアルバムをちょっと早めに聴かせていただいているのですが、ここ数日のヘビーローテションとなっています。

1曲目のアコースティックギターのカッティングの音が聞こえた瞬間から、温かく幸福感に満ちた気分と同時に、旅が始まる前のような高揚感が静かに胸に沸き上がってきます。山田さんのことを知って、はじめての新しいアルバムということで、その音が届くのをとても楽しみにしていたのですが、まさに山田さんらしい、日々の生活に優しく寄り添って、さり気なく勇気を与えてくれるようなすてきな音楽でした。

「新しい青の時代」を聴きながら眺めるスカイツリーは、青いグラデーションにライトアップされていて、雲と青い光の幻想的な景色が福田さんによるアルバムのジャケットの絵を連想させてくれます。そして、そんな何気ない日常の風景からこそ、あたらしい希望を感じることができるんだと、山田さんの音楽は教えてくれているような気がしました。

梅雨が終わり、夏が始まる頃の7月7日に、ニューアルバム「新しい青の時代」がリリースされます。そして、7月21日には、今年も山田稔明さんのライブをトラベラーズファクトリーで行います。詳細は近日中にトラベラーズファクトリーのサイトで掲載する予定ですが、まずは夏の楽しみとして、ぜひ、スケジュール帳にチェックを入れていただけると嬉しいです。

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