ウォールフラワー
週末、twitterでSSWの山田稔明さんが薦めてくれて気になっていた映画「ウォールフラワー」を見に行った。「ライ麦畑でつかまえて」の再来と絶賛されたその原作は知らなかったのですが、舞台となった90年前後の自分とクロスオーバーする主人公の心の葛藤に、とても胸が熱くなる映画でした。
吉本隆明氏は、「この心の動きは俺だけにしかわからない、あるいは俺しか体験したことがない」と思わせるのが優れた作品であると、論じていますが、まさにそう思わせてくれる映画。だって、映画で最初に流れる曲は、高校時代に何度も聴いたザ・スミスの「アスリープ」で、デキシーズ・ミッドナイト・ランナーズの「カモン・アイリーン」が流れてきた時は、今はもう亡くなってしまった友人と彼の狭い部屋で夜中に一緒に聴いたのを思い出して思わず涙があふれてきたし、映画のヒロインが完璧な曲と言ったデビット・ボウイの「ヒーローズ」も大好きな曲。
小説家志望の主人公に高校の先生が、ケルアックの「路上」やソローの「森の生活」を課題として読ませているのですが、そういえば、ぼくも高校時代に先生に読んでみな、と言われて「ライ麦畑でつかまえて」に出会ったのを思い出した。
ぼくも、この映画の登場人物たちのように、思春期に音楽や本に救われ、その力で自分の居場所や仲間を見つけることができた一人だけど、それらの音楽や本は大人になった今でも大切なもの。それは感傷とか思い出ではなくて、あの頃より少しは器用に生きられているのかもしれないけど、まだその力が必要で有効だから。上記の曲や本が好きな人はもちろん、未知の可能性を信じて、あきらめずに悩んだりしながら、何かを成し遂げようとするすべての人にお薦めの映画です。
話は変わりますが、先週より大阪の阪急うめだ本店、8階 トラベル売場にて、トラベラーズファクトリーのポップアップコーナー開催中です。クリスマス直前の21日には同売場にてカンバッジカスタマイズイベントを行います。クリスマスにおすすめのデザインや関西限定のデザインも登場予定です。ぜひ、遊びに来てください。
また、同じ21日に京都恵文社で開催する山田稔明さんのライブや庄野さん、デルベアさんなどが集まるクリスマスイベントに参加します。少しだけ商品も持って行く予定です。こちらもよろしくお願いします。