Hello, Portland
先月、アメリカへ行ってきました。今回訪れたのはポートランドとLA。ポートランドは、コンパクトシティの考えに基づいた都市計画から端を発し、住みやすさや、家賃の安さからたくさんのクリエイターや職人が集まり、今ではアメリカで最も住みたい街と称され注目されている都市。
自転車に優しく、街にはグローバルチェーンがほとんどなく、地産地消にこだわるオーガニックレストランや、DIY精神に基づいたMADE IN USAのプロダクトを販売するショップが多い。もちろんそれらは、大量生産によりぎりぎりまでコストを切り詰められたものよりは高価ですが決して高級品ではなく、身の丈にあった上質さを感じる。街全体にガツガツした雰囲気がなく、笑顔で無理せず、でも誠実に真剣に仕事に向き合っている、そんな雰囲気を感じるのです。
そんなポートランド的なDIY精神を感じることができるショップのひとつが、Beam & Anchor。もともと倉庫だった建物を改装してできたセレクトショップです。
ここの1階は、ポートランド製のバッグや食器、アクセサリーなどを中心に、あわせて世界中からセレクトしたプロダクトやヴィンテージなどを販売しているショップになっています。そして、その奥や2階には、ショップで売られている革小物やバッグ、ソープなどを作る工房になっているのです。しかも、それはらアーティストによる作家性を売りにした作品というより、職人が丁寧に作ったプロダクトという感じ。ここでは、ぼくは前から探していた自転車に乗る時に使うリュックで、素敵なものを見つけて購入してしまいました。きっと、使うたびに握手した時に感じた職人の厚い手のひらや、工房の空気感を思い出すんだろうなあ。
そして嬉しかったのは、ポートランドを象徴するこのショップに、ぼくらが作ったブラスプロダクトやスパイラルリングノートが置かれていたこと。遠い異国で大切に売られている姿を見るのは素直に嬉しいし、それが共感できるお店であればなおさらです。ここからどんな人の手に取られて、どこへ旅していくのでしょうか。
さて、ポートランドでは、DIY精神あふれたプロダクト以外にも、ヴィンテージの家具や小物が集まるマーケットが数多くあります。7月にオープンするトラベラーズファクトリーの成田空港のお店に向けたディスプレー探しも今回の目的のひとつでした。その収穫については、また後ほどこちらに。