2023年1月 1日

2023年はエアポートからの旅を

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 あけましておめでとうございます。また新しい年がやってきました。

 すでにスタッフ募集の告知を行なっているので察している方もいらっしゃるとは思いますが、今年はトラベラーズファクトリーエアポートを3年ぶりに再開する予定で、12月から少しずつその準備を進めていました。具体的な日程はまだ決められていないのですが、なんとか2月中にはオープンしたいと考えています。正式に決まったら、SNSやファクトリーのサイトでお知らせしたいと思っているので、楽しみにしてお待ちいただけたら嬉しいです。

 京都がオープンしたときにはすでにエアポートは休業していたので、再開できたらはじめてトラベラーズファクトリーがフルラインアップで営業をはじめることになります。まだコロナが完全に終わったわけではないけれど(そもそも完全に終わるということがあるのか、よく分からないけど)、そんな中でもいろいろ折り合いをつけながら、少しずつ旅ができるようになっていくのは、トラベラーズとしても喜ばしいことだと思っています。

 2011年に中目黒をオープンし、2014年にエアポート、2017年にステーション、そして、2020年に京都をオープンということで、まったく意図していたわけではないのに、トラベラーズファクトリーは、これまで3年ごとに新しい店舗をオープンしてきました。
 
 そして京都がオープンして3年後の2023年に、エアポートが再オープンするということで、水前寺清子の365歩のマーチのように進んだり、さがったりしながらではあるのだけど、図らずも今回も3年の法則を忠実に守った結果になりそうで不思議な思いに駆られています。

 そうすると3年後にまた新しい店を出す予定があるのかと聞かれると、これまでもそうなんだけど、今の時点で、まったく予定も計画もありません。

 ここからは完全に私の個人的な妄想になるので、そのつもりで読んでいただきたいのですが、もし出店するなら、もう東京とか京都などの都市部ではなくて、そこから長いあいだ電車に揺られてさらにバスに乗り継がないと辿り着けないような、ちょっと不便なくらいの場所がいいと思う。不便な分、借りる費用も安いだろうから、空気もきれいで環境も良い少し広い場所にしてショップには工房も併設したい。工房では、そこでしかできないカスタマイズのオーダーを受け付けたり、そこでしか売っていないハンドメイドのプロダクトを作ったりする。さらに店内にはコーヒーを飲んだり、ごはんを食べられるこぢんまりしたカフェかダイナーみたいな場所があるといいな。
  
 コーヒー豆は工房でスタッフが手回しの焙煎機で毎日焙煎しているオリジナルブレンドで、食べ物はカレーライスやピザみたいなもので、シンプルで素朴だけど、新鮮な地のものを使って、裏庭で育ったハーブなんかを添えたりするのがいい。
 
 せっかく来たのならゆっくり過ごしたいから、ゲストハウスみたいな小さなホテルもあった方がいいですね。ベッド数は少なくていいんだけど、2、3人が入れる露天風呂にサウナも欲しい。サウナ上がりに、川辺のハンモックに揺られて、緑の香りがする爽やかな風を浴びながら、のんびり昼寝でもして、カスマイズオーダーをしたトラベラーズノートの仕上がりを待つなんて最高じゃないですか。

 今では、世界中で作られたものが、家の中でクリックひとつで簡単に買うことができるけど、そんな時代の流れのまったく逆を行くのです。
 
 時間をかけて旅をして、わざわざ不便な場所までに来ないと手に入れることができない。だけど、そうやってわざわざ来たからこそ、作り手と話をしながら特別なオーダーができたり、そこにしかないものを手にすることができる。そこにはいつも世界中からトラベラーズノートのユーザーがいて、旅を感じる自由な雰囲気の中で、一緒に話をしたり、ご飯を食べたり、お酒を飲んだりすることだってできる。

 何かを手に入れるために行う行為でもある、旅自体が楽しい思い出となり、手に入れたものにさらなる価値を与え、自分にとってかけがえのない大切なものになっていく。
 
 そんなノートや道具を、日々の暮らしのなかで日常の道具として使うことができたら、きっと旅するように毎日過ごせるはずですよね。そして、それらを修理したり、カスタマイズしたり、さらにそういった道具を少しずつ増やすために、例えば2年とか3年に1回でも、旧友に会うように、定期的にそこを旅してくれたら嬉しい。

 やりたいことはたくさんあるけれど、別にこれで大儲けをしたいわけじゃないし、自分たち自身が楽しみながら長く続けたいから、できるだけ小規模で運営したい。トラベラーズカンパニーのオフィスもそこに作って、みんな、1年の半分くらいはそこで仕事をする。
 
 僕はここにいる間、朝は番犬と散歩をしたり、薪割りをしたりして、昼は工房でノートを作ったり、ミシンに向かったりして、夕方はカフェでコーヒーを淹れたり、薪でホテルの風呂を沸かしたり......。そうやって、毎日シンプルな労働に精を出して、夜には本を読んだり、ノートに向かって絵を描いたりして日々を送る。
  
 そして、1年の残り半分は他のスタッフたちと一緒にイベントや打ち合わせと称して、日本各地に世界中を旅して過ごすのです。日本国内であればトラベラーズワゴンで巡り、1年に何回かは海外にも飛び立ち、仲間のもとを訪れたり、パートナーショップなどで気軽なイベントを開催したりする。楽しそうだなあ。
 
 さしあたって、今そんな計画があるわけではないし、具体的に計画を立てれば、きっとさまざまなハードルがあるんだろうけど、でもこんな場所があったら素敵だと思うでしょ?新年だし、初夢みたいにそんなことを妄想してみました。
 
 話は変わりますが、トラベラーズファクトリー中目黒は1月6日までお休みをいただいていますが、京都は1月1日のみお休みで、ステーションはお正月も休まず営業しています。
  
 また、今年も恒例の新春イベントを開催します。京都では1月2日、ステーションでは1月3日、中目黒では1月7日より、スペシャルなノートなどが当たる新春三角くじがはじまります。
さらにオンラインショップでも1月11日より、新春プレゼントキャンペーンを実施しますのでよろしくおねがいします。今年もトラベラーズカンパニーとトラベラーズファクトリーをよろしくお願いします。また、エアポートがオープンできたら、旅の途中にぜひ遊びに来てください。
 
2023年が皆さまにとって、すばらしい1年でありますように。Have a nice trip!

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