Travels with Charley
既に人気作家になっていた58歳のスタインベックが完全装備のキャンピングカー・ロシナンテ号で、愛犬チャーリーとともにアメリカを旅するお話です。
ノートに書いた冒頭の文章が、旅への衝動を簡潔に言い当てています。若い頃は、旅への衝動は、大人になったら消えると言われ、大人になったら中年になったら治ると言われたが、58歳になっても依然熱は冷めない。そんな彼が、旅への若々しい情熱と文学者の冷静な視点を持ってアメリカを旅した記録です。1960年当時のアメリカの保守性や人種差別など、現在にまで引き継がれている問題点を描いています。
ジャック・ケルアックの「路上」で描かれたヒッチハイクの旅とは対局にありますが、どちらも旅人の視点で見る事で、リアルなアメリカが見えてきます。
いつか、こんな旅をしてみたいですね。