写真家稲越功一氏
デザインフィルでもたいへんお世話になっていた写真家の稲越功一さんがお亡くなりになりました。
2007年、稲越さんの写真で、レターを作るという企画がありました。その際、何度かお会いすることができました。何冊も写真集を出版されているにもかかわらず、ご自分の写真がレターになって商品として出来上がるのをとても楽しみにしてくれていたのが印象的でした。
とても気さくな方で、原宿にあるアパートの部屋のオフィスに行くと、新しい写真集や素敵なポストカードに、さらりとブルーブラックの万年筆でサインをして、私たちにプレゼントしてくれました。そんな自然な仕草が素敵で、大人の男としてかっこいいなあと憧れたのを思い出します。
また、写真展のプレオープンのパーティーにご招待していただき、お言葉に甘えて行かせて頂いたところ、たくさん著名人が参加するパーティーで感動したのを思い出します。
現在銀座で「芭蕉景」という写真展が行われています。ここで語られている稲越氏の言葉は、まるで死を予感していたかのような、力強いメッセージになっています。ご冥福をお祈りいたします。