2009年4月14日

不思議な喫茶店(釜山)

最近、仕事で韓国の方と話す機会がありました。韓国でもカフェがちょっとしたブームになっているようで、雰囲気が良くこだわりのコーヒーを出してくれるカフェがたくさんあるそうです。そこではコーヒー1杯800ウォンが相場とのこと。
 
前にソウルで楽器屋さんがやっているカフェのことを書きましたが、同じ旅で入った釜山のカフェはもっと印象的でした。
 
ソウルから夜行列車で釜山に向かい着いたのは朝。街をぶらついていましたが、冬の釜山は寒く、移動の疲れもあって休む場所を探していました。そんな時見つけたのが、昔ながらの喫茶店。早速ドアを開けて、中に入りました。
 
合成皮革のソファに座りコーヒーを注文すると、奥に座っていた数名の女性が、私たちのテーブルにやって来ました。そして、彼女たちもそれぞれコーヒーやコーラを注文しました。彼女たちは、親し気にいろいろ話しかけてくるのですが、韓国語しか話せませんので、何を言っているのかさっぱり分かりません。
 
正直言うと、学生だった私たちよりもかなり年上。色々な意味でまだまだ未熟だった私たちは、うまくあしらう術を知らず、積極的にコミュニケーションをとることもできませんでした。結果的には、ちょっと言い方が悪いですが、おばちゃんたちの話がうるさい席の近くに座ってしまったような感じになってしまいました。
 
なんだかよく分からないまま、落ち着かない状態でコーヒーを飲み、店を出ました。後で支払ったお金を計算してみると、どうも金額があわない。どうやら私たちのテーブルにやってきた女性たちの分も請求されていたようです。コーヒー代なので大した金額でなかったこともあり、不思議と腹も立たず、むしろ旅先の不思議な楽しい体験として記憶に残っています。
 
この体験を冒頭の韓国の方に話したところ、少し申し訳なさそうに、田舎には日本の昔ながらのクラブのように女性が横について会話を楽しむ喫茶店があるのです、と教えてくれました。
 
韓国訪問の際には、おしゃれなカフェとあわせて昔ながらの喫茶店を探してみては。ただ、今では貴重な存在になっているようですが...