2009年7月28日

イスタンブールの鯖サンド


 
旅先の楽しみのひとつに、その土地に根付いた庶民の味の中から、口に合う物を見つけることがあります。さらに、それが見た事がない珍しい物だったり、意外な組み合わせや調理法だったりするのを、見つけると、旅人の優越感に浸ることが出来ます。
 
例えば、もう20年くらい前のことですが、トルコのイスタンブールで食べた鯖サンドもそんな食べ物のひとつでした。鯖サンドとは、塩で味付けした鯖を焼き、それにレモンを絞り、レタスなどと一緒にフランスパンで挟んだもの。焼き魚をパンで挟んで食べることに、最初は抵抗がありましたが、食べてみると意外に合うんです。
  
鯖サンドは、普通のレストランにはなく、ボスポラス海峡にかかるガラタ橋のたもとに船の上で調理して売っています。その近辺に漂う大量の鯖を焼く匂いは、日本人にとっては、とっても食欲をそそります。鯖の塩焼きは、日本の居酒屋を思い出させる味。それをパンに挟むという食べたことない取り合わせは、新鮮ながら、どこか落ち着く懐かしい味でした。
 
でも、きっと異国情緒あふれるイスタンブールで食べたから美味しかったんだろうなと思ったりもします。日本で食べると違和感を感じるんだろうなあ。
 

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