2010年6月21日

大谷石倉庫 sovasova(笠間)


 
休みの日、バイクでどこかへ行こうと思う。ちょっとだけ早起きして、バッグに読みかけの本、デジカメ、iPod、そしてトラベラーズノートを入れて、家を出る。
 
家が東京の東側にあるため、なんとなく向かう先は、東か北の方。スピードが出ないバイクなので、高速道路は苦手。下道をゆっくりのんびり走ります。だから、3時間くらい走ってもせいぜい群馬とか茨城くらいまでしかいけません。しかも、いろいろ巡ったりせずに、カフェでのんびり過ごして帰ってくるだけで一日が終わってしまいます。
 
でも、喧噪の東京を離れて、山の中や海の近くを走るだけで、気分が晴れやかになったりするのです。もちろん立ち寄るカフェも、その土地の空気を感じさせてくれるところを選びます。
 
先日行ってきた茨城県笠間のsovasovaは、そんなワンデイトリップにぴったりのカフェ。昭和38年に建設された大谷石という軽石を使って作られた倉庫。もともとはそば粉の保存に使われていた倉庫を、リノベーションしてこのカフェが作られました。
 
店内に入ると、カフェスペースに隣接して陶芸の街、笠間にちなんだ作家ものの陶器が並んだスペースやヨーロッパのアンティーク雑貨が売られているショップがあります。カフェは少し混雑していて、すぐに入れませんでしたが、それらのショップをゆっくり眺めていると待ち時間も気になりません。
 
こちらのカフェの名物はそば粉で作られたクレープやガレット。長時間バイクで走って疲れた体は、甘いものを欲しがっているようでアイスクリームとコンポートのクレープをいただきました。クレープを食べ終わると、コーヒーをオーダー。ゆっくりと本を読みながら、懐かしい空間に浸りました。
 
小さな街、自然の中や古い建物の空間を贅沢に使って自分の思い描く世界を作る。決して早くも安くも豪華でもない、丁寧に作られたシンプルな食べ物。想いが込められた手作りの作品。そして、少し不便な場所にあるけれど、それらに共感する人達がたくさん集まってくる。そんな空間に憧れます。