2011年4月12日

僕の好きな先生


 
高校生の頃、面白い先生がいて、最初の授業で人類の起源について説明をする時、教科書を開かせて、これとこれとこれは嘘と言って、書いてあることを次々否定し始めました。挙句の果てには、この教科書はいんちきです、と言い放つ始末。教科書や先生の言うことをすべて信じるほど素直な生徒ではなかったけど、そこまで否定されると、この先生は大丈夫なのかと不安になるほどでした。
でも、その先生の授業は面白い話が多くて、今でも印象に残っています。

学校はいろいろなこと教えてくれるのと同時に、それを疑うことの大切さをも教えてくれる場所だったような気がします。もちろん、それを教えてくれるのは学校だけではなくて、音楽や本、映画もそうでした。先生やテレビに出ている人が言っているのとはまったく違う見方を教えてくれました。
 
そして、旅もまた多くの事を教えてくれます。旅をしてその場の空気に触れたり、そこに暮らす人々と顔をあわせて話すことは、単なる情報を痛みや心地よさなどのリアルな皮膚感覚を伴ったものにしてくれます。何が正しいか、何が真実か、それは見方や立場によって変わってしまうもの。そのときに大切にしたいのは、自分の直感と皮膚感覚。それを信じて、冷静にそして柔軟に旅を進めていきたいです。