2013年7月12日

一角獣と新しいホライズン

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英語が得意な人ほど、英語を話せることに執着がなく、「英語はしょせんツールでしかない」なんてあっさり言ったりします。
もちろんぼくは、そんな風に言い放つほどの英語力はなく、英語で話をする時は、言いたいことの半分くらいしか語れず歯がゆさを感じることも多かったりします。
 
ただそんなぼくも、仕事で海外の人とやり取りをすることになった頃は、毎晩NHK教育テレビを見たり、英会話のカセットテープを何度も聴いて、それなりに勉強をしました。そして、ある日コミュニケーションがとれるようになると、新しいツールを手に入れた喜びに胸がときめいたのを覚えています。ギターを覚えて、なんとかオープンコードで簡単なコードを一通り弾けるようになったときもそう。コード譜を見ながら、じゃかじゃかかき鳴らして歌をつぶやくように歌っただけで、なんだか世界がひろがったような気がしたのを思い出します。
 
自転車を手に入れて、今まで行けなかった場所に足を踏み入れることができたり、カメラを持つことで、あたらしい視点を得られたような気がしたり、ぼくは道具でも技術でも、それを手に入れたことで、あたらしい世界がはじまる予感に胸がときめく瞬間が好き。トラベラーズノートは、ぼくにとってまさにそんな道具で、今までたくさんのあたらしい世界や出会いへ導いてくれました。
 
山田稔明さんのアルバム「新しい青の時代」で、一番ポップな曲で、一番好きな曲でもある「一角獣と新しいホライズン」を聴きながらふと、そんなことを思ったのです。「UNICORN 」、「NEW HORIZON」という中学時代の英語の教科書のタイトルから着想を得たというタイトルのこの歌は、まさにあたらしい世界がはじまる瞬間の喜びに満ちた素敵な曲。ぼくは、また新しい魔法のツールがひとつ増えたことに、胸がときめくのです。