トラベラーズファクトリー キャラバン旅日記(前半)
トラベラーズファクトリー キャラバン、無事帰還しました。会場に足を運んでくれた旅人の皆様、そして、温かく迎えてくれた各地の仲間の皆様、ありがとうございました!
千葉の流山から金沢、奈良、徳島、広島を巡り、最後に中目黒を経由して、流山へ。6日間、総走行距離 2,300kmの旅路。
レンタカーだけど、窓に大きくプリントしたトラベラーズノートのロゴを付けて、マスキングテープでトラベラーズワゴンにカスタマイズ。そして、ノートをたっぷり詰め込んで出発。イメージは、インディーズバンドのツアーです。最高のステージを夢見ながらハイウェイを疾走し、まずは最初の目的地、金沢へ向かいました。日本海に着く頃には、もう真っ暗だったけど、ぼくらは疲れを感じるより、この旅の高揚感で胸がいっぱいになっていました。
1日目の金沢の会場は、店作りの先生としてぼくらが憧れ、尊敬している田中さんのお店、BENLLY'S & JOB。その2階の工房がノートバイキングの会場です。
使い古されたミシンや箔押機などの機械、棚に並ぶカシメなどのパーツが詰められたビン、革や無造作の置かれたヴィンテージの自転車。やっぱりかっこいい!ぼくらは5年前のここを訪ねて、これだって思ったんです。そして、慌ただしく設営をして緊張とともに迎えたオープン。すると、ぼくらの不安を吹き飛ばすように、たくさんの方々が訪れてくれて、すぐに会場はノートを作る人たちでいっぱいになりました。
「ライブは、バンドとオーディエンスが磁場を共有して得る上昇体験である」というストーン・ローゼズの言葉の通り、たくさんの旅人たちがキラキラと目を輝かせてノートを作る姿を見て、会場は、まさにぼくらが夢に描いていたライブが目の前に現れているのを体感しました。
さて、ライブが終るとすぐに撤収し、再び車に荷物を積んで、次の目的地、奈良へ。キャラバンは、4日間連続での開催となるため設営、開催、撤収、移動を毎日しなければなりません。正直なことを言うと経費を出来る限り抑えたいということなのですが、でも、そんな詰まった日程が、より旅の高揚感を煽り、ぼくらに不思議なパワーを与えてくれたような気がします。
2日目の会場は、奈良の「風の栖」。高速道路のSAにあるホテルを朝早く出て、大仏と鹿を見てから開場へと向かいました。快晴で迎えた2日目は、前日以上に多くの方々が訪れてくれました。ぼくらは朝のセッティングから終了まで、ほとんど休む間もなかったけど、そんな状況こそぼくらの胸を熱くし、感動を与えてくれるのです。
最後にへとへとになりながらも、嬉しくて、楽しくて、これを味わいたくて、さらにお客様に味わってもらいたくて、ぼくらはここに旅して来たんだってことをあらためて思い返しました。その瞬間、ぼくらがまさにほんとうの意味でのトラベラーズになり、目に映るぼんやりしていた景色のピントがぴたっと合って、その先にはっきりと道筋が見えたような気がしました。最後、風の栖さんのスタッフが淹れてくれたコーヒーとケーキをいただきながら、少しだけお店の方々とお話をした後、奈良を発ちました。
(後半へ続く)