2016年2月 1日

New Single & New Album

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もう何度もここに書いているけど、僕はずっと音楽が好きだったから、僕のものづくりの多くの要素は、音楽、特にロックがお手本となっている。出合った時に感動や驚きを与えくれて、日常に寄り添いながら、日々の生活に潤いや勇気を与えてくれる。それがなくても生きていくことができるけどそれがない人生はどこか物足りない。そんな、僕が日々聴いているロックのようなモノを作りたいと思っている。

究極の美には、絶対的な普遍性があるのかもしれない。究極の道具は、その存在すら意識させずに人々の暮らしに溶け込んでいくのかもしれない。でも僕らが作ることができるのは、きっとそんな大それたものではなく、どこかに不完全さを持ち合わせたもの。だけど、僕が好きなロックがそうだったように。不完全さをも愛おしく思えるようなものでありたい。
 
感動したり、かっこいいとか、好きという概念は、人それぞれの価値観によって異なるあいまいで不確かなもの。「かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう」と早川義夫氏が言ったように、かっこよさにスタイルや普遍性を求めるのは、かっこ悪いということをロックから学んだ。だからこそ、自分たちなりの美学が必要で、そのヒントもロックが教えてくれた。さらに、チームみんなのそれぞれの美学や好きが重なったり、ぶつかったりして、バンドマジックのような化学反応が生まれることで、トラベラーズの世界が作られていく。
 
ものづくりを音楽に例えると、デザインはメロディーで、そこに込められたメッセージは歌詞、作りや品質はリズムのようなものだと思ったりする。もちろん本当はそんなに単純ではなく複雑に絡みあっているんだけど、ものづくりがうまくいく時は、美しいメロディーに、必然のように歌詞がぴったりはまり、さらにリズムが乗ることで、想像した以上のグルーブが生まれたかのように感じる。そんな風に美しい音楽が生まれるように、ものづくりができたらいいなと思っている。

さて、トラベラーズファクトリーでは、バレンタインにノートをということで、表紙にカセットテープをデザインしたパスポートサイズのリフィルを発売します。好きな音楽をカセットテープに録音してプレゼントするようにノートを贈ってくれたら嬉しいな。
 
こちらがシングル盤だとすると、同時に僕らはトラベラーズノート10周年に向けた、ニューアルバムも製作中です。例えると、曲はほぼできあがり、只今ミックスダウン中といったところでしょうか。記念すべき10周年盤だから、豪華ブックレット封入でジャケットも凝ったものにする予定です。まさにジャケ買いしたくなるような、そして、手にしたら思わず笑顔になるような、さらに毎日の生活に寄り添い、潤いや勇気を与えてくれるようなノートを、との想いで製作中です。3月中にはリリースできる予定です。ぜひ、楽しみにしてください。あ、リリースするのは、CDじゃなくてノートですよ。

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