2016年12月20日

Merry Christmas 2016

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ウェス・アンダーソン監督が制作したH&Mのクリスマス動画がYouTubeにアップされているのだけど、これが素晴らしい。ウェス・アンダーソン監督と言えば、『ダージリン急行』『ムーンライズ・キングダム』『グランド・ブタペスト・ホテル』などで知られる僕も大好きな監督のひとり。動画では、わずか4分弱の映像で、電車のなかでおこるクリスマスの素敵なシーンが描かれている。

雪の中を走る寝台列車の窓が開き、エイドリアン・ブリュー演じる車掌が憂鬱気味に外を眺める。映像に映るカレンダーが、その日はクリスマスであることを教えてくれる。深くため息をついて、車内放送の用のマイクを持つと、悪天候と機械トラブルで到着が大幅に遅れることを乗客に伝える。それは、本来なら家族や恋人とクリスマスの夜を過ごすはずだったのが、間に合わなくなってしまうことを意味する。誰かに渡すはずのプレゼントを持って、到着を心待ちにしていた乗客たちの表情も曇っていく……。
 
後は、実際の映像を見ていただきたいのですが、最後のシーンで、クリスマスっていいなあと幸せな気分になれるのです。
 
ミニチュアの世界のような映像の作りこみ方、ちょっとおかしな味わい深いキャラクター、思わず胸がきゅんとなるシーン転換など、4分弱のコマーシャルフィルムなのに、ウェス・アンダーソンの世界がぞんぶんに表現されていて、見終わると、感動するのと同時にふつふつと刺激を受けた。そんなわけで、単純な僕らは、クリスマス間近に、トラベラーズファクトリーで行われるtico moonさんのライブでは、2階をいつもよりクリスマスっぽく装飾してみようと思った。
 
ちょうどサンフランシスコのお店で、あの映像に出てきたような雪の結晶のモビールを見つけて、これだと思って購入。帰国後、お店が閉店するのと同時に飾り付けをはじめた。だけど、付けてみたらぜんぜんボリュームが足りなくて、もっとたくさん買ってくればよかったと後悔。そこで急遽、近くの100円ショップでいろいろ買い足して、さらに壁にチョークで飾り書体でメリークリスマスと描いた。
 
静かなクリスマスソングをBGMに、誰かの笑顔を想像しながら作業をするのは、思いのほか楽しくて、あっという間に時間は過ぎていき、終点の時間が気になる頃にやっと完成した。最初にイメージしたものとはちょっと違うけどそれはそれで手作りの味わいがあるクリスマスの空間になったと思った。
 
その装飾が少しは功を奏したのかは分からないけど、tico moonさんの素晴らしい演奏で、ライブは、とてもクリスマスらしい心が温まる素敵な時間になった。tico moonさんの奏でるハープとギターの音色にうっとりと耳を傾けながら客席の方を眺めてみると、笑顔だったり、穏やかな表情だったりで、みなさん幸せそう。
 
あの日のあの時間にトラベラーズファクトリーの2階に集まってくれた人たちは、きっとみんな心温まるハッピーなクリスマスのひとときを過ごしていたはずで、それをみんなで共有することで、あの空間に幸せのハーモニーが生まれたような気分になった。そして、あらためてクリスマスっていいなあと思った。
 
あと少しでクリスマス。トラベラーズファクトリーでは、トラベラーズノートをはじめ、クリスマスプレゼントにおすすめのモノをたくさんご用意しています。クリスマスの日、たくさんの場所で湧き起こる笑顔のハーモニーのためにささやかなお手伝いができたら、僕らも幸せです。
 
Merry Christmas and Have a nice Trip!
 
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