2017年12月18日

Have Good Music and Merry Christmas!

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街にクリスマスソングが聴こえてくると、いよいよ今年もあと少しで終わりなんだなあ、なんて思ったりしますよね。もともと自分から積極的にクリスマスソングを聴くなんてことはなかったけどトラベラーズファクトリーができて、クリスマスに店内で流す曲を探してみると、意外とクリスマスソングに名曲が多いのを発見したり、お気に入りのミュージシャンが演奏するクリスマスにぴったりの曲が見つけたりして、毎年、クリスマスに流れるBGMのプレイリストを更新するのをけっこう楽しみにしている。
 
週末は、トラベラーズファクトリー中目黒でスパイラルリングノートバイキングを開催。たくさんの方にノートを作っていただきました。ちょうどクリスマスも近いということで、ギフト用にノートを作っていかれる方も多くいらっしゃっいました。
 
イベントの間、クリスマスの飾り付けがされたファクトリーの店内でクリスマスバージョンのBGMを1日中聴いていると、やっぱりしみじみと今年あったことを思い返していたりする。そんな風に記憶を呼び起こしてくれるのも音楽の素敵な効用のひとつだ。
 
音楽と言えば、今年の大きなトピックは山田稔明さんがトラベラーズノートのことを歌っ『notebook song』のCDリリース。ずっと音楽が好きだった僕にとって、音楽CDの制作に関わることができて、さらにそれがトラベラーズノートのことを歌った曲だなんて、夢のような出来事だった。
  
また、個人的には、昨年キャンセルになって行けなかった2組のアーティストのライブに行くことができたことも、今年の音楽にまつわる大きなトピックだった。ひとつ目は、ここでも書いたけど、ちょうどトラベラーズファクトリーステーションのオープン直前に、搬入作業を抜けて見に行った武道館でのストーン・ローゼズのライブ。昨年、メンバーの怪我でキャンセルになったライブの代替公演として開催されたもの。 そして、もうひとつ。ロサンゼルスのACE HOTELでのキャラバンイベントの初日、イベントが終わと、ハリウッドボウルに駆けつけて、モリッシーのライブに行った。
 
モリッシーは、ここでも何度か書いている元スミスのボーカリストで昔から聴き続けているお気に入りのアーティストの一人。昨年はじめて行くはずだった横浜でのライブが、なぜか当日になってキャンセルが決まって落胆したことも以前ここに書いたけど、それを1年越しで見ることができたのだ。しかもロサンゼルスで実現するなんて、やっぱりいろいろがんばっていると報われるものだなあと、しみじみ思った。
 
ハリウッドボウルは、かつてビートルズもライブを行った老舗の野外ライブ会場。会場に着いた頃にはもう8時半を過ぎていて、ちょうど前座のビリー・アイドルのライブが終わったところだった。
セキュリティーチェックで、このチケットは使えないなんて一悶着があったりして、自分もネットで初めて買ったチケットだから若干自信もなかったりしたのだけれど、別室に連れていかれてチケットをさらに調べてもらうと、なんとか中に入ることができた。
 
その一週間前のカルフォルニア州パソロブレスのライブは、暖房施設が故障しているからという理由でキャンセルになったいたし、実際にライブが始まるまでは本当に見られるのかとちょっとした不安があったけど、最後の最後までひやひやさせらるのがモリッシーのライブらしいな、なんて思った。
 
会場に入ると、急いでツアーTシャツを買ってから、何も食べないまま来たので何か食べ物を買おうと売店へ行った。だけど、あまりにもたくさんの人が並んでいて諦めて、席に向かった。席は公演直前に取った安いチケットだったから随分後ろの方だったけど、この場に入れるだけで満足だった。まわりを見ると、みんながモリッシーの音楽を体験するのを高揚感を持ちながら待っているのが伝わってきて、自分のその中の一人であるのがとても嬉しくなった。
 
そして9時を過ぎる頃、本当にモリッシーが登場して歌い始める。2曲目には、18歳の頃に何度も聴いたスミスの曲を演奏。あの頃にはその30年後にロサンゼルスで、ライブでその曲を聴くことになるなんて想像すらもできなかった。
 
そもそもモリッシーは、自分の居場所がわからない孤独でさえない日々を送る人たちへのシンパシーをスミス時代からソロになっても変わらず歌い続けたミュージシャンだ。会場に集まる人たちは、僕と変わらない年齢の人たちが多かったように見えたけど、きっと、みんな思春期の頃からその歌に魅了され続け、救われてきたのだと思うと、みんな仲間のような気になったし、さらにここがロサンゼルスだと思うとなおさら嬉しくなってきた。
 
今もモリッシーは、ミュージシャンとして音楽シーンの最前線に立ちながら「会社員が奴隷みたいに働いているのに、僕は1日中ベッドで過ごして、幸せだ」なんて歌っている。
 
ライブ会場にいるみんなだって、きっとあいからず孤独を感じ、世の中の矛盾や理不尽なことと戦いながら、日々を過ごしているはずた。価値観の本質的なところは、18歳の頃とちっとも変わっていない。だけど、誠実に何かを本気でやっていけば、自分の居場所がわからず、孤独でさえない日々を送ってきた人だって生きていく価値を少しは見いだせるようになる。
 
Ace Hotel やトラベラーズファクトリーにたくさんの人たちが集まって、僕らが作るものやイベントに笑顔を見せてくれる。僕らだって、モリッシーの100万分の1くらいは誰かを勇気付けているかもしれない。
 
「30年後の48歳になった時、ロサンゼルスでまたその歌を生で聴くことなるよ。モリッシーは58歳になっても現役で歌っていて、お前は相変わらずその歌に感動している。だけど、毎日それなりに楽しくやってるから大丈夫だよ」
 
タイムマシンがあったら18歳の自分にそう言ってあげたいな。結局何も口にできないままライブが終わって、会場を出た路上で売っていたホットドックを食べた。完全なベジタリアンであるモリッシーのライブの後だったからちょっとだけ罪悪感があったけど、ほんとうに美味しかった。
 
話は変わり、あと少しでクリスマス。トラベラーズファクトリーでも、クリスマスギフトにおすすめの商品をたくさんご用意しています。インスタでも#tfaおすすめクリスマスギフトで紹介しているのでぜひチェックしてみてください。みなさんに素敵なクリスマスが訪れますように。
 
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