2018年1月29日

Shops to sell TRAVELER'S notebook with love

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1日中どんよりした雲に覆われ雨が降り続けるパリから、澄み切った青空が広がるバルセロナに入ると自然と心が開放的になり、笑顔になった。建物や道路に光が反射してきらきら輝いている。ホテルにチェックインすると、重いコートを部屋に置いて、少し軽装になって街へ出た。
 
スペインでは、この2、3年で少しずつトラベラーズノートを扱う店舗が増えている。バルセロナに着くと、事前にもらったいたリストをもとに、まずは地下鉄に乗ってトラベラーズノートを扱うお店を回った。
 
最初に足を運んだのはTinta Gris。石畳の道路に面した鉄の大きな扉を開けると、お店が地下に広がっている。すると、一番目が付く場所にトラベラーズノートが並んでいるのを見つけた。やっぱり遠い異国で僕らの作ったプロダクトが並んでいるのを見るのは嬉しい。思わず笑顔になって、カウンターに立つ女の子に、僕らはこのノートを作っている者です、と声をかけた。すると女の子も笑顔で応え、お店の奥に行き、オーナーを連れて戻って来た。オーナーは、黒のトラベラーズノートを手に「私も使っているのよ」と言いながらやってきて、僕らを温かく歓迎してくれた。
 
ここはイタリアやイギリスから紙を仕入れてスペイン国内に卸している紙問屋さんが始めたお店いうことで、店内には、色とりどりの美しい紙が並んでいた。そんな紙に詳しい店主からトラベラーズノートに使っているMD用紙の書きやすさを褒めてもらったりカスタマイズの楽しさについて話を聞いたりすると、本当に自分でトラベラーズノートを使って、その楽しさをお客さんに伝えたいという想いで愛情を持って販売してくれていることが伝わった。紙を貼って作ったオリジナルの箱をお土産にもらい僕らはお店を出て、また次の店へと向かった。
 
今後は、papirvmという旧市街で何百年も前からそこにあるかのような佇まいのお店。3坪ほどの小さな店内には、ヨーロッパに古くからある革表紙のノートがずらりと並んでいる。そんな棚の一部を陣取ってトラベラーズノートを置いてあるのを見つけた。聞くと、ここは200年以上続く老舗のノート屋さんで、革表紙のノートは、当時から作り続けているこのお店のオリジナル商品とのこと。遠い日本からバルセロナまでやってきて、ヨーロッパの伝統的なノートと一緒に並ぶトラベラーズノートがちょっと誇らしく見えた。店主は僕のトラベラーズノートを見ると、とてもいい感じに味が出ていると、褒めてくれた。
 
その後も何件かお店を訪問したけれど、ほとんどのお店でスタッフの方やオーナーが実際にトラベラーズノートを使っていて、愛情を持って大切に販売してくれているのが伝わってきた。それはマドリッドに移ってからも一緒で、7年前からトラベラーズノートを扱ってくれているDo Designでは、オーナーのソフィアさんが旅先で綴られたリフィルが素敵に飾られていたし、広い店内に数多の美しいギフトアイテムが並んでいるEL MODERNOでは、オーナー夫妻がカバンから何冊もトラベラーズノートを取り出して、アイデアスケッチから売り上げまで綴られているノートを僕らに見せてくてた。
 
みんな忙しい時間を割いて、ノートの楽しさを伝えてくれるのとあわせて、これからのスペインでの展開についてのアイデアを熱く話をしてくれた。

ここ数年でトラベラーズノートがスペイン国内で広がっているのは、アートゥローさんとラケルさん夫妻がこの国で販売パートナーとしての仕事を初めてくれたことが大きな理由だ。そして彼らもまた、トラベラーズノートのヘビーユーザーでもある。
 
今回足を運んだお店の多くは、決して大きくはないけれど、そのセレクトや空間作りにオーナーの想いやこだわりが強く感じられるようなお店だ。オーナーやスタッフがほんとうに好きなモノを愛情を持ってお客さんに伝えようとしていることが伝わってくる。これらのお店は、地元の人にはもちろん旅人である僕らにとっても魅力的で、そんな場所で大切にトラベラーズノートが販売されているのを見て、僕らも嬉しくなるのと同時に、これらのお店でのトラベラーズノートを魅力をもっと高めていくようなことをしていきたいと思った。
 
例えば、トラベラーズファクトリーステーションには、そこにしかないスタンプやリフィルがあるようにマドリッドやバルセロナにしかない何か特別なことがあって、そこでスタンプを押しながらオーナーにおすすめの場所を聞いたり、その土地ならではのものを手に入れたりすることができれば、トラベラーズノートとともにする旅がもっと楽しくなるはず。
 
さらにそんな場所が、スペインに限らず、日本国内や世界中にある。それらのトラベラーズノートを扱う、小さいけどオーナーの顔が見える店がトラベラーズファクトリーを中心にネットワークを結んで、ともに情報や体験を交換しあう。そんなイメージが広がってきた。そのためにはまだ時間もかかるだろうし、いろいろなハードルもあるだろうけど、今回の旅で、決して不可能ではないということが実感できた。
 
トラベラーズノートととの旅は、きっとこれからももっと楽しくなるはずです。ぜひ、ご期待ください。

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