2018年8月20日

盛岡自転車散策

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盛岡に着いたら、立ち寄ろうと思っていた場所があった。それは、先月参加したALPS BOOK CAMPに出店していたBOOK NERDという本屋さんで、小さなブースに並んだ本がどれも好みだったし、その中にずっと探していた本を見つけて購入もした。店主とお話しすると、盛岡から来たとのことでその時は行く予定もないのに、いつか盛岡に行くことがあればお邪魔しますね、なんて話をしていた。ちなみに盛岡は、かつて営業の仕事をしていた時に3年間担当をしていたこともあり、ちょっとだけ馴染みの場所でもある。城下町らしい品があって文化的な匂いのする当時から好きな街だった。
 
さて北上を朝出発し、盛岡に着いたのはお昼頃。昔から好きだった盛岡冷麺を食べた後に、こちらも盛岡で好きな場所のひとつの光源社でコーヒーを飲んで一息ついて予約していたホテルにチェックインした。シャワーを浴びて汗を流しすっきりすると、トラベラーズノートと文庫本をショルダーバッグに入れて、自転車で盛岡の街に出た。
 
BOOK NERDに行く途中、東京駅と同じ建築家による旧岩手銀行を見ようと立ち寄ったら、偶然ゴルゴ13の連載50周年記念の展示会が開催中。ゴルゴ13好きの僕は、迷わずチケットを買って中に入った。海外へ行く知り合いに頼んで撮影してもらったという資料用の写真が詰まったファイルに、愛用のペンなど、その制作の裏側を見るのも楽しかったけど、やっぱり何枚も展示されていた原画が素晴らしかった。迫力あるタッチの陰に、手作業で描かれた細かいラインが何本も引かれ、さらに修正液で細かく塗られていたり、切り貼りされていたりして、気の遠くなるような作業を経て描かれたのが想像できる原画は、作り手の執念を感じさせるような、途方も無い手間と情熱で作られているのが分かった。それを知るだけでも見ることができて良かったと思える展示会だった。
 
そして、岩手銀行を後にしてBOOK NERDへ。グーグルマップで記されていたのに気づかずに通り過ぎてしまうほど、静かな裏道でひっそりと佇むように、そのお店はあった。
 
それほど大きくない店内には、ロバート・フランクやステファン・ショア、デニス・ホッパーなどの写真集を中心に、デザイン本や小説、エッセイ、リトルプレスなどが独自のセンスで揃えられていた。さらに壁際では、期間限定のイベントとしてアメリカのリトルプレスの表紙のような味のある絵のシルクスクリーンポスターの展示をしていて、想像通りの素敵な本屋さんだった。本好きが高じて昨年会社を辞めて、BOOK NERDをオープンしたということや、本の買い付けに行ったというアメリカの話など、少し店主としてからお店を後にした。旅先で自分好みの本屋さんに出会うのは嬉しいことだけど、まさにここは僕にとって旅先で出会いたい理想形のような本屋だった。
 
まだ時間は夕方だったけど、もう盛岡をたっぷり満喫したような気分になって、カフェに入ると、トラベラーズノートにこの旅のことを記しながら夜までの時間を過ごした。夕食は、まだ新人だった頃に盛岡出張の際に上司によく連れていってもらった寿司屋に行くことに決めていた。一人で寿司屋に入るなんてことは、普段はしないけど懐かしさとともに旅の高揚感がそんなことをしてみようと思わせてくれる。やっぱり旅っていいですね。
 
旅といえば、今週末は京都へ行きます。25日、26日、京都の恵文社一乗寺店でアアルトコーヒーの庄野さんが中心になって開催するイベント、CAFE AALT-NATIVE に参加します。トラベラーズは、スパイラルリングノートバイキングを久しぶりに関西で開催。トラベラーズファクトリーのポップアップショップも登場します。さらにイベントを記念した限定リフィルもご用意しますので、ぜひ遊びに来てください!美味しいコーヒーとカレーもありますよ!
 
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