2020年4月20日

COFFEE TABLE TRIP

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まずは、旅を感じる本を数冊と、トラベラーズノートにペンを用意して、テーブルの上に並べてみる。スノードームみたいな旅先で手に入れた小物を一緒に置いてみるのもいい。テレビを消して、スマホも遠くに追いやってお気に入りの音楽を流す。できれば心が穏やかになるような静かな音楽をヴォリュームを控えめにして流す方がいい。
 
次に、お気に入りのコーヒー屋さんから取り寄せた豆を使って、いつもよりちょっと丁寧にコーヒーを挿れる。マグカップは、例えば旅先で手に入れたものだったり、好きなお店のオリジナルデザインだったり、特別な思い入れがあるものがいい。マグカップをテーブルに置いたら、湯気がたつ淹れたてのコーヒーの香りを深呼吸するみたいに思いっきり吸い込んで、目を閉じて、旅先にいる自分を想像する。ひとくちコーヒーを口に入れ、すべての器官に刺激を与えるようにじっくり味わう。準備完了。 
 
そして、ゆっくりコーヒーを飲みながら、本やノートを読み返し、本の中で語られる旅やかつての自分の旅に想いを馳せる。さらにノートの真っ白なページに開き、あらためて過去の旅を振り返ってみたり、これからの旅を想像して何かを記してみる。頭に浮かんだイメージを、ペンで綴っていき、筆で描いていく。コーヒーとともに、想像の旅をするようにノートに向かっていると心が穏やかになり、まるでほんとうに旅をしているような気分を味わうことができる。

トラベラーズファクトリーでは、そんな時間を「COFFEE TABLE TRIP」と呼びオリジナルのマグカップなどに、そのメッセージをデザインしている。正直に言ってしまえば、コーヒーを飲みながら、本を読んだり、ノートに何かを書いたりするだけなんだけど、気分が大事。COFFEE TABLE TRIP と呼ぶことで、そんなひとときがちょっと特別な時間になって、退屈な日常にささやかなワクワク感をもたらしてくれたらいいなと思っている。
 
昨今の外出自粛で、誰もが家で過ごす時間が多くなっていると思います。子供の頃から出不精で引きこもりの気質を持っていた僕は、旅が好きだと言いながら、実は家でひとりでいるのが好きだった。学校から帰ると、外に出かけることなく、部屋で本を読んだり、ラジオを聴いたり、ただぼーっと何かを考えたりして過ごすことが多かった。
 
だけど親は、子供は外で元気に遊ぶべきものだと思っているから、そんな僕のことを心配する。僕は自然と、家にいることにちょっとした罪悪感を抱くようになった。大人になってからだって、休日にずっと家にいるとなんだか無為に休みを浪費してしまったような後ろめたい気分になる。だけど外出が憚れる今は、そんな後ろめたさを感じることなく、休日に家にいて本を読んだり、ノートに向かったりできる。最近は、在宅勤務がはじまったことで、使っていなかった娘の机をリビングルームの片隅に持ってきて、小さいながらも書斎のようなスペースを作ってみた。まさにCOFFEE TABLE TRIPにうってつけの空間ができたことで、家でノートに向かう時間も増えた。
 
もちろん先のことを考えれば不安もいっぱいあるけれど、ノートに向かっていると不思議に心は穏やかで落ち着いてきます。旅に出ることができず、家で過ごす時間が多い今こそ、COFFEE TABLE TRIPをおすすめします。皆様もぜひよい旅を!

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