2020年6月 1日

HELLO, WE'RE OPEN!

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連続53日間の休業を経て、いよいよトラベラーズファクトリー中目黒とステーションが6月1日より再オープンとなる。いや〜、長かったな。
 
先週、緊急事態宣言が解除されると、長い夏休みの終盤にバタバタと宿題をかたずけるように、開業に向けた準備を行なった。オープンにあたっての感染防止対策として、レジカウンターにはビニールの幕を取り付け、店内に設置するための消毒液などを用意。すでに営業がはじまっている他のお店やネットの情報などを参考に防止策をまとめて、店内に掲示するポスターやPOPを作った。
 
中目黒は、まずは2階は立ち入り禁止にして、コーヒーなどのドリンクの提供も行わず、TO&FROやツールボックスなど新商品の展開も翌週にずらし、さらに店内に入れる人数も制限しながらのスローなオープンになります。いろいろご不便をおかけすることもあると思いますが、なにとぞよろしくお願いします。
 
とにかく僕らがノート屋として生業を続けていくためには、気をつけながらも少しずつ営業できる体制を作っていかないとならない。運営上は厳しい状況がしばらく続くと思うけど、こんな中でもしぶとく生き残っていけるようスタッフ一丸となってがんばります。
 
トラベラーズノートが生まれてもうすぐ15年。今思うと、僕らはこのしぶとく続けていくということを使命のように思っていた節がある。発売当初、お客さんや販売店の方から、やるんだったらちゃんと続けてくれないと困るからね、とよく念を押された。これは何も特別な応援をいただいた訳ではなく続けないと迷惑がかかるという意味だ。トラベラーズノートのように本体を購入した後、リフィルを差し替えて使うような商品は、作るのをやめてしまうと使えなくなってしまう。商品の入れ替わりが激しい文具業界では、この手の商品が廃盤になってクレームを受けるということはよくあることだった。
 
そんな質問があると、なんの根拠もないのに「大丈夫です。最低でも10年は続けます」と意地になって言い切っていた。だけど、あの時にそう言い切った理由は、クレームを避けるためだけではなくて、トラベラーズノートが自分たちにとってかけがえのない存在になっているのを実感していたからだった。このノートを手にすることで、旅するに毎日を過ごすことができることに、自分たち自身がワクワクしていたし、新しい旅がはじまる予感に胸がときめいていた。早々に廃盤となり、その楽しみが打ち切られることがないように、自分たちなりに努力をした。
 
トラベラーズファクトリーもそうだ。9年前、自分たちの理想の基地を作ろうとはじめてからずっと、長く続けていくことを自分たちのテーマにしてきた。近くで暮らす人にとっては、毎日の暮らしの中で、心がざわついていたり、息苦しく感じるようなことがあった時に立ち寄りたいと思ってもらえる場所でありたい。商品を手に取りながらスタッフと話をしたり、ノートを開きながら2階でコーヒーを飲んだりすることで、心がすっと穏やかになり、また明日もがんばろうかなと思ってもらえたらこんな嬉しいことはない。

遠くに暮らす人にとっては、たまにしか訪れる機会がない旅先で、ああ、またここに帰ってきたんだなと思えるような、懐かしさとともにささやかな温もりを与える場所でありたい。家の本棚の端っこにひっそりと置かれて、ふと思い立った時に取り出して眺めたくなるお気に入りの本やノートのように、誰かが必要な時にいつでも立ち寄れるように、いつもの場所で明かりを灯し続けていたい。そのためには、僕らは長く続けることが大切だと思っているし、続けていくことは立ち上げることよりもずっと難しいこともわかった。
 
しばらくは厳しい時が続くとは思うけど、悲観はしていない。トラベラーズノートやトラベラーズファクトリーが、この世界に存在する価値があると思ってくれる人は、きっといるはずだし、なにより僕ら自身がそうだと確信している。
 
そんなわけで、6月1日から中目黒とステーションは、感染予防対策をしながらの再オープンとなります。残念ながらエアポートはまだ再開の見込みが立っていません。だけどいつか海外へ旅立てるようになった時、海外から旅人が日本にやってくるようになった時トラベラーズファクトリーエアポートがないと困るはず。エアポートも近い将来に必ず営業を再開しますのでしばらくお待ちください。
 
今は、ぜひトラベラーズファクトリーに来てくださいとは言いづらいけど、まずはあわてずゆっくり、安心して来られる時に足を運んでください。いつもの場所で明かりを灯してのんびり待ってます。

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