2022年3月22日

京都経由倉敷への旅

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ひさしぶりの京都。ホテルを出ると、まずは喫茶店でモーニング。深煎りのコーヒーをゆっくり味わいながら、旅の朝の時間をのんびり楽しむ。お腹と心を満たしたら新風館までしばらく歩く。
 
まだオープン前のトラベラーズファクトリー京都に「おはよう」と言いながら入ると、久しぶりに会うスタッフが笑顔で温かく迎えてくれる。荷物を置くと、まずは奥のライブラリースペースにあるトラックのスツールに座って外を眺める。戦前に建てられた旧京都中央電話局時代の剥き出しのコンクリートの壁に、ヴィンテージの道具を使った装飾、そして大きなガラス扉の向こうに見える緑。「やっぱりここはいいな」そんなことを思いながらしばらくぼんやりと外を眺める。
 
この日は、来月のイベントのためにライブラリースペースの天井にカーテンレールを取り付けたり、ハンガーのフックを付けたりする作業を行いながら、その合間にスタッフと話をしたり、接客をしたりして過ごす。夜はスタッフおすすめの中華料理屋で食事をして、この日はサウナを併設したカプセルホテルに泊まる。
 
翌日、朝6時に目覚ましで起こされると、ささっと朝風呂に浸かり、かきよむようにご飯を食べて、京都駅まで足早に向かい、岡山行きの新幹線に乗り込む。京都から倉敷まで約1時間40分の電車旅。白壁となまこ壁の蔵屋敷が立ち並ぶ倉敷美観地区の中心地にある、T.S.L Kurashiki へ向かう。
 
ここはコラボレーションを何度も行なってきた岡山のブランド、The Superior Labor が新しくオープンした直営店だ。築88年の古民家をリノベーションした1階には、彼らの帆布バッグや革小物、真鍮のアクセサリーなどが並んでいる。そして2階は、国内初のトラベラーズカンパニーのパートナーショップとして、トラベラーズノートやブラスプロダクト、スパイラルリングノートに加え、トラベラーズファクトリーのオリジナルアイテム、さらにショップ限定のコラボリフィールも扱っていて、さながらミニトラベラーズファクトリーのようなショップインショップになっている。さらに、ここではThe Superior Labor の縫製技術を活かし、トラベラーズノートのカバーにレザーのポケットやケース、ワッペンなどを縫い付けてのカスタマイズオーダーを受け付けている。
 
この日はちょうどそのオープン日。オープン時間前に、店内に着くと、ここでも代表の河合さんをはじめ、スタッフの皆さんが笑顔で温かく迎えてくれた。実は京都に入る前には倉敷にいて、商品の陳列を行なっていたのだけど、もう一度あらためて店内をゆっくり巡って、その空間を味わう。
 
古民家らしい引き戸をガラガラと開けて、中に入ると、広めの玄関のようなスペースにウィリアムモリスの壁紙が貼られていて、伝統的な和と洋が美しくハーモニーを奏でたような雰囲気とともに迎えてくれる。壁には彼らの拠点である岡山の山奥にある廃校をリノベーションした工房の写真が並んでいる。
 
1階には彼らの大きめの帆布バッグやゆったりと置かれ、印象的な青いタイルを敷き詰めたカウンターに、真鍮のプロダクトが整然と並んでいる。少し急な階段を上がっていくと、トラベラーズのパートナーショップであることを示すポスターがまずは目に入る。
そして2階の吹き抜けの部分には、The Superior Labor、T.S.L Kurashikiに加え、トラベラーズノートのロゴが描かれた大きな提灯が吊るされている。2階にはトラベラーズカンパニーのラインアップの他にも、中古レコードに出西窯、フィルムカメラなども並んでいて、それらがトラベラーズノートと違和感なく調和している。僕は店にいる間、たくさんの中古レコードから好みのレコードをピックアップして流していた。
 
10時になりいよいよオープンを迎えると早速たくさんの方が訪れてくれて、2階のトラベラーズノートのコーナーも賑わった。やはり皆さん、カスタマイズオーダーには興味津々で、ゆっくり時間をかけて悩みながらオーダーしてくれていた。岡山の方も、近くにトラベラーズファクトリーができたみたいだと喜んでくれて、早速手に入れたコラボレーションリフィルを開いて、たくさんあるThe Superior Labor のスタンプを押すのを楽しんでいる。僕らはそんな姿を眺めながら、倉敷に新しいトラベラーズの拠点ができたことを胸を熱くしながら喜んだ。

京都経由倉敷の旅。京都はもちろん、倉敷も美観地区に、大原美術館や民藝館、さらに美味しい食べ物も面白いお店も多い魅力的な旅先です。ステーショナリーや紙ものが好きな方におすすめの店でもある林源十郎商店の奥を抜けた中庭に、T.S.L Kurashiki はあります。トラベラーズノートを手にして、まずは京都でトラベラーズファクトリーに立ち寄り、さらに倉敷でT.S.L Kurashiki を訪れる。そんな旅はいかがでしょうか。安心してゆっくり旅ができるようになったら、この京都経由倉敷の旅はぜひおすすめです。
 
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