2023年9月 4日

8月のこと

 相変わらず暑い日が続いているからうっかりしていたけど、もう9月なんですよね。今年の8月は振り返ってみれば、スターバックスリザーブロースタリーでのイベントからはじまり、日本一周自転車旅もできたし、後半はたくさんの仲間と呼べるような方々と会って話ができたし、充実した1ヶ月だった。

 夏休みが明けた翌日は、オランダのディストリビューター、MISCのブリジッタさんが家族とともに会社まで来てくれた。

 ブリジッタは、オランダのアムステルダムを拠点に、15年近くディストリビューターとしてトラベラーズノートをヨーロッパで販売してくれているトラベラーズの仲間のような存在。日本を旅したときにお店でたまたま見つけたトラベラーズノートを使っていううちに気に入って、これをヨーロッパで販売したいとコンタクトしてきたのが最初の出会いだった。

 その後、たった一人ではじめた会社に旦那さんもビジネスに加わり、さらに直営店舗MISCをアムステルダムにオープンしたり、少しずつビジネスを拡大していった。8年前のヨーロッパキャラバンでは、まだオープンして間もないMISCでノートをバイキングを開催している。あの頃はまだ小さかった息子さんは、今ではすっかり凛々しくなり、さらに弟も加わったことに時の流れを感じた。

 今回は、夏休みの家族旅行を兼ねての来日ということで、東京に来る前には、ちょうどコラボレーションアイテムが発売されたばかりの地中美術館にも行ってきたということで、「素敵な美術館だったし、ああいう場所にトラベラーズノートがあるのは嬉しいわ」と語ってくれた。またいつかヨーロッパで一緒に何かやりましょうと約束をして別れた。

 夏休み明けの最初の日曜日は、G.F.G.S.のイベント、オーダーボーダーのためにトラベラーズファクトリー中目黒へ。昼間は2階で代表の小柳さんと一緒にお客さんを迎えて、夜は中目黒の居酒屋で飲みながら、ゆっくりお話をすることができた。コロナでしばらくイベントができないこともあって、小柳さんとお会いするのも4年振り。その間にカフェができたり、車の仕事をはじめたり、新潟県加茂駅前の商店街にあるG.F.G.Sの拠点はさらに広がっているようで、小柳さんらしく、肩肘張らず好きなことを追求する姿に、多いに刺激を受けた。

 オーダーボーダーと言いながら、ボーダーが苦手な僕は、トラベラーズの限定カラーとしてご用意してくれた色ダークオリーブを、あえてボーダーではなく単色でオーダーした。G.F.G.S.のオーダーは5着目になるんだけど、着心地もいいし、生地がしっかりしていて丈夫で気に入っている。厚めの生地だから着るにはまだ早いけど、手元に届く頃にはきっとちょうどいい季節になっていると思うので、今から楽しみ。ちなみにトラベラーズ用の作ってくれたオリジナルのワッペンは、レコードをセレクトしました。G.F.G.S.のオーダーボーダーは、トラベラーズファクトリー京都で9月10日まで開催していますので、ご興味のある方はぜひ。

 その次の日曜日は、オズマガジン編集長の古川さんが個人的にやっているTシャツブランド、SENTIMENTAL PUNKSの展示販売イベントへ。古川さんが普段仕事場として使っているという会場には、SENTIMENTAL PUNKSの新作Tシャツとあわせて、古川さんのコレクションのTシャツもたくさん並んでいた。

 以前、古川さんからTシャツのブランドを立ち上げたと連絡をいただいたとき、SENTIMENTAL PUNKSというブランド名をすっかり気に入ってしまっていた僕は、そのロゴがシンプルにプリントされたTシャツを迷うことなく手に入れた。さらに古川コレクションからは、「Listen to Neil Young」とプリントされたTシャツをセレクト。古川さんが淹れてくれたアイスコーヒーを飲みながら、ゆっくり話ができたのも嬉しかったな。

 先週の火曜日は、3月にキャラバンイベントで訪れたNAOTの宮川さんから誘われてビアガーデンへ行ったし、木曜日には今週からはじまる中目黒の読者月間イベントのための本を預かりに沼津のweekend booksを訪ねた。実はweekend booksの高松さんには、読書月間イベントとは別にあることを依頼していて、その出来上がりをお渡しすることも目的のひとつだった。その話はまた後ほど。

 そして、先週の金曜日は、トラベラーズファクトリーの2階でバームクーヘンのわかこさんたちと話をした。家族と夏休みに日本を旅行中とのことで、急遽連絡をもらって会うことになった。わかこさんたちと会うのも2017年のLAのエースホテルでのイベント以来だから、もう6年ぶり。あのときあった娘さんたちもすっかり大きくなって、恥ずかしそうにトラベラーズノートに描いた動物の絵を見せてくれたのが印象的だった。お互いの近況を話して、次はLAで会えるといいですねと言って別れた。

 コロナがあってしばらく旅をしたり、直接会って話すことができない時期が続き、その間、リモートで話す機会は何度かあったのだけど、やっぱり直接会って話をすると、もっと深いところで理解しあえるような気がする。僕らが一緒に仕事をする仲間は、情報共有とか条件交渉だけでない、もっと深い部分でのお互いの理解が大切だと思っているし、直接会って話をした方が、あたらしいアイデアとか楽しい企画が生まれることも多い。人と会ってワクワクすることが、僕らの背中を押して楽しい何かを生むためきっかけになり、モチベーションを与え、喜びを生み出すエネルギーみたいなものだ。そんなことにあらためて気づくことができた8月でした。

 先週公式サイトにアップしているイベント「TRC Gathering at NAGAREYAMA FACTORY」もまた、そんな思いで企画しています。長年みんなでいつかやってみたいとあたためてきた企画で、コロナ禍を経て、流山工場のスタッフの協力も得て、やっと実現できることになりました。なにぶん初めての企画なので、平日に抽選という形での開催となりますが、ご都合がつきそうな方はぜひご応募してみてください!