2009年7月17日

Beautiful!


 
旅行人代表、蔵前仁一氏のブログを読んでいたら、面白い事が書いてありました。
 
美しさについての話なのですが、それによると美しさの概念は、時代で変化していて、例えば、人々が山が連なる大自然の風景を美しいと感じるようになったのは、それほど昔のことではないそうです。シンプルな形が美しいという概念も最近になって言われるようになったとのこと。美しさの概念は普遍的なものではなく、時代によって移り変わりゆくものとも言えるのです。
 
一方で、美しさとは普遍的な概念であるという考え方もあります。両方の考えを重ね合わせ思うのは、そこに潜んで存在する美しさに気付くかどうかなのでしょう。山が連なる風景の美しさに多くの人が気付くのはそれを描いた絵画による影響が大きいそうです。
 
そういえば、私はトラベラーズノートを使うようになって、経年変化することで出てくる味わいの美しさを強く意識するようになりました。毎日手に持って使うことによって、傷や手の油などで革の表情が変化していく様が、なんとも美しく思えるようになったのです。見方をかえれば、みすぼらしくなったとも言えるのですが、その奥には深い美しさがあることを教えてもらいました。
 
さらにそのことによって、例えば、今まで気付かなかった下町の路地裏の古い長屋が連なる佇まいの美しさや、古くなって色あせた紙の味わいに安らぎを覚えたりするようになりました。もっと言うと、歳をとって老いていくことは人間としての味わいを深めることであり、そのことで、より深い美しさがあらわれてくるはずなんて考えたりします。
 
まだまだ、その美しさを理解している訳ではないのですが、そんなことを考えると歳をとっていくことに前向きになれるような気がしませんか?
 

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