CDショップへ行こう!
ちょっと日が経ってしまいましたが、渋谷のHMVが8月22日で閉店しました。ここはブックファーストとともに会社帰りにたまに寄っていたお店。個人的にも残念です。ちょうど同じ時期にTSUTAYAが音楽CD売り場面積を4割縮小するという記事があったりで、HMVに限らず、AMAZON、携帯の音楽配信やiTunesの影響でモノとしてCDをお店で売るビジネスがどんどん厳しくなっていることは間違いないようです。
確かに、ネット配信で音楽を買うのは手軽だし、モノとしてCDが欲しければAmazonも便利。どちらも試聴だってできるし、買うものがはっきりしていればネットに勝ち目があるのは間違いありません。でも、目的もなくCDショップに足を運び、試聴コーナーや新譜コーナーをチェックしたり、店員のお薦めコメントを読んだりするの楽しいし、音楽好きとしてはたくさんのCDに囲まれているあの雰囲気がたまらなく心地よいのです。ショップでBGMとして流れていると、良く聴こえるんですよね。いいなあと思って買ってから、家で聴いてがっかりしたCDはたくさんあります。
ネットでCDを買う時は、ついAmazonのカスタマーレビューをチェックしたりして、それはそれで便利なんだけど、予想もしていなかったところで、好みの音楽に出会う機会がなくなってしまったような気がします。
先日のBookman's marketのユトレヒトさんのブースで面白い写真集を見付けて購入しました。NEW AND USEDという題名の写真集は、アメリカのCDショップや本屋さんの写真が集められています。
CDがそのオーナーの好みによってセレクトされて並んでいる売り場の写真を見ていると、一枚ずつ手に取ってジャケットをチェック
したくなってしまいます。さらに、そこでどんなBGMが流れているのか想像するのも楽しいです。古い色あせたミニコミ誌がずらりとならぶ壁、ぎっしりとカセットテープが詰まった棚、ミュージシャンや作家の写真が貼付けられた柱、それらが醸し出す佇まいが、新しい音楽や文学に出会う最高の場を演出してくれています。
そんな場は、ネットではなくやはりリアルな空間で感じてみたいもの。音楽と本を愛するすべての人達のために、これからもCDショップと本屋が残っていくことを切に願います。