CRAFT and MUSIC by BANDA luthier
ものを作るのがぼくらの仕事ではあるのですが、実際に製品を作るのは工場や職人の方々で、ぼくらはそこに至るまでの設計やデザインを行っていて、試作品のようなものを自分たちで作ることがあっても、最終製品を自分の手を使って作ることは、ほとんどありません。だけど、木を切ったり、革を縫ったりして、手を動かして何かを作ることは大好きで、ほんとうはもっとそうやってものつくりをしたいといつも思っていたりします。
週末には、自分たちの手で木を切ったり、削ったりして、プロダクトを作ることを仕事にしている木工家たちが、トラベラーズファクトリーにやってきてイベントを行いました。
まずは、寄木職人のるちゑ の清水さんによるワークショップ。寄木でチャームやブローチを作るというイベントです。カットしてあるさまざな種類の菱形や三角形の木片から好きな色を選んで組み合わせ、ボンドで接着してから、ヤスリできれいに削り、チャームやバッジのパーツを付けて出来上がり。
パーツは木材の種類によって色や木目が違い、その組み合わせで好きなデザインを作ることができます。清水さんが精確にカットしてくれているので、思ったよりもきれいに接着ができ、簡単に作ることができます。そして、できあがったチャームをヤスリでごしごし削っていると、ちょっとした木工職人気分が味わえます。自分の手で作ったモノをきれいに仕上げていくのは楽しくて、ついつい角が丸くなるまで、一心不乱に削ってしまいました。
夜には木工家集団によるバンド、「BANDA luthier」によるライブを開催。木工家らしく、手作りのシェイカーやカリンバ、カホンをはじめ、ギョロポコやヌンシャカなどはじめて見る楽器も登場し、楽しく温かい演奏を披露してくれました。木工技術を使って工夫された珍しい楽器の音も面白いし、メンバーがみんな木工家のバンドっていうのも今まで聞いたことがないし、それゆえのオリジナリティや運命共同体的な一体感もあるし、音楽でもとても楽しませていただきました。
イベントが終わり、木工家たちは工房がある箱根や小田原に帰っていきましたが、カードケースやマラカス、オートマタなどの木工プロダクトは、12月2日までトラベラーズファクトリーで展示販売していますので、ご興味のある方はぜひ。