どこへ向かっていくんだろう
トラベラーズノートやトラベラーズファクトリーは、これからどうなっていくんだ?
そんなコトを聞かれる機会が増えています。例えば、プロダクトのことを別にすれば、昨年のキャラバンをもっと進化させ、トラベラーズワゴンを作って、それに乗って日本中をまわってみたいとか、スパイラルリングノートバイキングを海外で、ヨーロッパとかアメリカでやってみようとか、トラベラーズエアラインの飛行機を飛ばしてみたいとか、トラベラーズバスやトラベラーズトレインも走らせたいとか、トラベラーズツアーを組んでみたり、トラベラーズガイドを出版したり、トラベラーズゲストハウスができたらどんな場所になるんだろうなんて考えたり、現実感のあることから、そうでないものまで、ぼくらの頭にはさまざまなイメージが渦巻いています。だけど、具体的にこうなりますって言ったら、これから先のことが固定化してしまいそうで、ぼくの返事はつい抽象的であいまいな答えに終始してしまうのです。
だって、それらは事業計画なんていう大それたものじゃなくて、こんなことができたら楽しそうだなあということが起点となっているんだけど、それを現実化するには、同時にたくさんの課題をクリアする必要があるだろうし、心配事や面倒なことだって抱え込まなければならなかったりします。やりたいことリストとできることリストは、常にアンバランスで、さらにそれに、今やらなければいけないことリストにやりたくないことリストが絡まって、悶々と悩むこともしばしば。
だけどやっぱり大事なのは、わくわくする感覚。トラベラーズノートという1冊のノートを手にすることで得ることができた、わくわくがどんどん広がっていく、その感覚こそぼくらの本質であり、それをさまざまな形で世界に提示していくことがぼくらの仕事。小心者なぼくらは、地に足をつけ、今できることに精一杯真摯に向かい合って、少しずつ広げていくことしかできないのです。そんななか、幸運にも素晴らしい人たちとの出会いや、面白そうなことへのお誘いも増えて、帆船に吹いてくる風のように、ぼくらを力強く後押ししてくれます。
これからどこへ向かっていくんだろう。風を捉え、時に軌道修正しながらも、とにかく旅を続けていくことこそ、大切なことなのかもしれません。トラベラーズだしね。
話変わり、週末のトラベラーズファクトリーでは、イベント14gカフェを開催しました。14g は、昨年9月にオープンしたばかりのアアルトコーヒーの庄野さんによるカフェです。いつものコーヒーに加え、カフェで人気の美味しいパンや、14gスタッフでもある登さんによるセミオーダーの消しゴムハンコなどもあって、さらに夜には『コーヒーの絵本』出版記念で、庄野さんと平澤まりこさんのコーヒー教室も開催し、とても楽しい1日になりました。たくさんの方に足を運んでいただきありがとうございます。毎年1月に行っている庄野さんとのコーヒーイベントは、これで4回目となるのですが、1回目にはその後14gがやってくるという形のイベントが開催されるなんてお互いに想像もできなかったはず。みんなが、それぞれの形で変化し、広がっていくのは嬉しいし、楽しみでもあります。