2015年2月23日

ハワイイ紀行

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ハワイと言うと、芸能人が正月に行って、ショッピングをしたり、ゴルフをしたりするような通俗的な観光地というイメージがあって、どこか自分とは縁遠い場所と思っていました。そのイメージがちょっと変わったのは、世界中を旅しているであろう沢木耕太郎氏がハワイを魅力的に語るのを読んでからでしょうか。
 
「オアフ島のアラワイ運河沿いにある安いアパートメントホテルに部屋を借りて、ひと月ぐらい滞在する。その間はハワイ大学の図書館で本を読んで、学食で食事をして、ショッピングセンターで食材を買って、ホテルで食事を作ってという、そういう日々を送るだけだったのですが、ある意味では僕にとって最も幸せな旅のかたちでした」
 
旅に発見や刺激などの何か特別な意味や目的を求めていて、それがない旅をどこか軽く見ていた僕のつまらないこだわりがどうでもいいことのように軽く一蹴されたような気がして、自分もそんな旅をしてみたくなったのです。まだハワイを訪れたことがないのですが、気分だけでもハワイを旅してみようと手にとったのが、池澤夏樹氏の『ハワイイ紀行』。読んでみると、ハワイの観光地的なイメージの裏に奥深い歴史や文化、魅力的な大自然があることが分かります。
 
カルフォルニアから3900キロ、東京からは6200キロ、シドニーから8000キロ以上あり大陸からは遠く離れていることで自然と守られていた独自の文化と、それが1778年のキャプテン・クックに率いられた探検隊の到来によって大きく変化していく過程は、さながらアメリカという国が生まれ発展していく歴史の縮図のようにも見えます。そんななかで、タロ芋栽培やフラ、レイなどのハワイ独自の文化を残し、未来に受け継ごうとしている姿は感動的ですらあります。
 
サーフィンは、ハワイがその発祥の地で、それを世界に広めることになった、デュークカハナモクというハワイのスーパー・スターの話も面白い。1912年、ハワイの海でボードに乗って遊んでいた青年が、水泳選手として予選を次々勝ち抜き、オリンピックでアメリカ代表として優勝してしまう。
 
一躍有名人となった彼は、アメリカやオーストラリアでサーフィンの面白さを伝え、さらにハリウッド映画にも出演。ハワイの今のイメージを世界中に伝えるきっかけにもなったそうです。彼の着るアロハシャツもハワイのアイコンとして世界に知られることになりました。他にもフラやレイの奥深い意味などの興味深いエピソードはたくさんあるのですが、この本を読むと、ハワイは通俗的な観光地というイメージは完全に払拭されて、濃厚な歴史と文化に満ちた魅力的な場所だということが分かります。行ったことがないハワイが身近に感じられ行ってみたい場所に変わりました。
 
さて、ハワイですが、こちらにあるようにトラベラーズファクトリーでもハワイアンコレクションとして、ハワイアン航空とのコラボレーションアイテムや、アロハシャツブランドのコナベイハワイの柄を印刷したトラベラーズノートリフィル、ハワイのアイコンをデザインしたマスキングテープやバッグをリリースしています。
 
現在、伊勢丹新宿店での先行発売中、さらに2月25日よりトラベラーズファクトリーでも発売開始します。中目黒ではナッツやハワイアン航空のオフィシャルグッズなども展開する予定です。こちらもぜひ楽しみにしてください。
 
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