2016年2月22日

TRAVELER'S notebook Mini 10th Anniversary Can

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先週発表されたトラベラーズノートのあたらしいラインアップ。

その10周年の缶を作る工場へ行ってきました。大阪にあるその工場は、60年以上缶を作り続けている老舗の工場で、古くから洋菓子の缶などを中心に作っています。密閉性のある缶は、湿気をいやがるお菓子や海苔、鰹節などの容器として、かつては大量に作られていたのですが、プラスチックの出現や小包装の技術が発達していくにしたがって、他のものに置き換えられていったそうです。だけど、ブリキ缶には他にない味わいがあるし、なにより、子供の頃、お菓子の缶は宝物を入れておく箱に最適だったように、何かを入れる容器として再利用もできる。そんな缶の価値もまた昨今見直されているとのこと。
 
ぼくらが、10周年という節目の年にブリキ缶を作ったのも、リフィルなどを入れる箱として使ってもらっているうちに、何年かして、少し錆びがみえてきたりして、古道具屋さんにあるブリキ缶のような美しい佇まいを見せてくれたらいいなと思ったからです。
職人が作ってくれた金型でプレスしてできるロゴや文字の微細な凹凸は美しく、1枚の板が機械の工程を経ていくことで、美しいブリキの缶ができあがっていくのを見ると、やっぱり缶を作ってよかったと嬉しくなりました。

缶に入っている、小さなトラベラーズノートも、10周年という節目の年だからこそ作ることができたモノだと思っています。はっきり言ってしまえば、書きにくいし、スペースも少ない、小さなトラベラーズノートにノートとしての実用性はそれほどないのかもしれないけど、何よりこだわったのは、単なるアクセサリーではなく、ちゃんと書くことができるということ。
 
いつも身に付けられるチャームのようなトラベラーズノートにいったい何を書こうか。それを考えることは、かつてトラベラーズノートを手に入れて、どうカスタマイズしようかとか、何を書き留めようかと考えたときの、わくわくした気分を再び僕らに思い出させてくれるのです。
 
まずは、いつも身に付けていたい、自分の好きな言葉を書こうと思って、『路上』のフレーズを書き記してみた。友人のPatrickに何か書いてよ、と頼んだら、下の写真にあるフレーズを書いてくれた。例えば、人生のやることリストなんてどうだろう。ロバート・ハリスみたいに、人生の100リストは無理でも30個くらいだったら書けそうだな。「オーロラを見る」とか「小説を書く」とか書いて、実際にクリアしたらチェックしていく。 
 
旅の証をここに蓄積させたいな。訪れた都市名と日付だけを書き記していったり、旅先で出会った人にサインしてもらう。Patrickに書いてもらったように、大切な友人や家族にメッセージを記してもらうのもいいな。みんなでメッセージを書き込んで、旅立つ人に贈ったら、最高のお守りになりそうだなあ。
 
そんな風に、あたらしいサイズのノートを手にして、そこに何を記そうか、想像するだけでなにか新しいことがはじまりそうな予感がする。リフィル用の紙はたくさん付いているから、まずはいろいろ試してみようと思う。みなさんも同じことを感じていただけたら嬉しいです。
 
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