2017年1月10日

やっぱり革が好き

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4回目の年男を迎えて、いよいよそれが必要になったらしい。最近、急に細かい文字が見にくくなった。特にノートに細かい字や絵を描こうとすると、焦点が定まらず、手探りで描いている気分になる。店で見かけて、試しにそれをかけてみたら、なるほどよく見える。旅先だったけれど、はじめての老眼鏡をそのまま衝動的に購入した。
 
老眼鏡の場合、常にかけているわけではないので普段はケースなどに入れて持ち歩く必要がある。しばらくは、付属品の塩ビ製のケースに入れていたけど、やはりちゃんとしたモノが欲しくなり、いろいろ探してみた。だけど、なかなか丁度良いケースを見つけることができなかった。市販品のケースは、大小さまざまなサイズのメガネに対応しなければいけないのでちょっと大きめに作られている。僕が手に入れたのは、スリムなサイズのメガネなので、市販のものではどれも無駄に大きなケースになってしまうのだ。そこで、お正月休みに自分で作ってみようと思った。
 
革は、もちろんトラベラーズノートの革。メガネのサイズにあわせてカットし、縫い合わせて、ホックをつける。2〜3時間革と格闘した後、完成した。何度も出し入れしたり、触ったりして使い心地を確かめる。うん、なかなかいい感じ。当然、自分のメガネにぴったりのサイズだし、トラベラーズの革だから、使うほどに味もでる。それだけで、持ち歩いて使うのが楽しくなった。やっぱり革っていいなあ。
 
そういえば、トラベラーズファクトリーで発売したばかりの、文庫用のブックカバーもそう。もともと本にカバーを付けて読むなんてことはしれなかったんだけど、トラベラーズらしいものができたと、すっかり気に入って、最近はいつもカバーに付けて本を持ち歩くようになった。それだけで本を開く時は、トラベラーズノートを開くような気分になれるし、日々革に味が出てくるのも嬉しい。本を読む時間が今まで以上に楽しくなった。 
 
僕らが道具に求めていることって、そんな気分なのかもしれない。もちろん使い勝手や機能性も大事だけど、同時に、何かを書き留めたり、本を読んだり、そんな日々の何気ない行為がちょっと楽しくなったり、嬉しくなったりする。そんな道具に囲まれて暮らしていきたい。それが日々の生活や旅をもっと楽しく素敵にしてくれるのだと思う。
 
コンピューターやエネルギーの技術革新のように、僕らの生活や行動に大胆な変化をもたらすようなモノではないけど、ささやかながらも、心に沁みる温かみや、わくわくするような高揚感とともに、生活にポジティブな変化をもたらしてくれる。ノートというアナログのプロダクトを中心に持つ僕らは、そんな気分をなによりも大切にしていきたいな。
 
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