2017年1月16日

おいしいコーヒーを飲もう

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先月のアメリカへの旅では、いろいろな場所でコーヒーを飲んだ。以前と比べると、アメリカでもエスプレッソや丁寧にハンドドリップ淹れてくれるコーヒーを出してくれるカフェが増えたけど、普通のダイナーやグロサリー、ホテルの朝食で飲むコーヒーは、まさにアメリカンコーヒーと言いたくなるような、薄めのすっきりした味のコーヒーが多い。コーヒーとして決しておいしいわけではないのだけど、これを飲むと、アメリカにいるなあと、しみじみと思うことができる。
 
映画『バグダッド・カフェ』の冒頭シーンを思い出す。ラスベガスとロサンゼルスを結ぶ砂漠地帯にあるモーテル兼カフェ。なぜかカフェにとって大事な商売道具であるコーヒーマシンが壊れている。客からコーヒーのオーダーを受けると、道端で魔法瓶を拾ったのを思い出し、その中に入っていたコーヒーを入れて、常連客に出す。すると、客は苦いと思わす吹き出してしまう。そして、たっぷりお湯を足して、うん、これだと言いながら飲む。その魔法瓶はドイツ人の旅行者が置いていったもので、アメリカとヨーロッパの文化のギャップを感じさせるシーンだ。
 
ヨーロッパは、濃いエスプレッソが主流。エスプレッソをお湯で薄めたアメリカーノも飲めるけど、ドリップコーヒーと比べるとおいしいものでもないし、現地でもちょっと邪道扱いだったりする。アメリカの薄いコーヒーも、ヨーロッパのエスプレッソも、旅慣れてくるにつれて、だんだんその魅力がわかってきて、おいしく飲めるようになってくるのだけど、日本に帰って、深煎りのコーヒー豆を挽いてハンドドリップでいれたコーヒーを飲むと、やっぱりこれがおいしいなあって思うのは、長年飲み続けているからだろうか。
 
今週末、アアルトコーヒーの庄野さんがトラベラーズファクトリーにやってきて、コーヒーを淹れてくれるイベントを開催する。

いつもイベントの準備が終わると、オープン前に庄野さんがコーヒーを淹れてくれる。僕はこのコーヒーが好きだ。焙煎したての豆で庄野さんが淹れてくれるからおいしいにきまっているんだけど、窓から明る光が差し込むトラベラーズファクトリーの2階で、徳島からやってきてくれた庄野さんとお互いの近況などを話しながら飲む。そんな状況が、コーヒーの味をさらにおいしくさせてくれるような気がする。
 
今回は、徳島のアアルトコーヒーのカフェ14gのパンやお菓子も持ってきてくれるし、ちょっと特別なパンを試作中とのことこちらも楽しみ。ぜひ、遊びにきてください。昨年『コーヒーと小説』も出版したところでもあるので、ぜひ、コーヒーを飲みながら、本やコーヒーの話も楽しんでいただけたら嬉しいです。
 
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