TRAVELER'S COMPANY CARAVAN at Ace Hotel DTLA
ロサンゼルスは、11月だというのに、カルフォルニアらしい青い空から強い太陽の光が差し込んできて、昼間はジャケットなしで過ごせる。
ロサンゼルスの朝は、飾らないローカルなカフェで食べるベーグルとコーヒーとともにはじまる。卵やハムを挟んだり、ベーグルにもセサミやシナモンなどいろいろな種類があるけど、結局プレーンのベーグルにクリームチーズとジャムを塗ったのがいちばん好きだ。それを軽くてクセがないからゴクゴク飲めるアメリカンコーヒーとともに食べる。日本で言えば、タマゴかけご飯に味噌汁の朝食みたいなものだろうか。
朝食を終えると、Ace Hotelの屋上へ上がり、バーのスペースの一角に荷物を広げて、トラベラーズカンパニーのポップアップショップと、スパイラルリングノートバイキングの準備をする。さらに、Ace Hotelの隣にあるシアターのチケット売り場もトラベラーズの商品に看板を並べてポップアップショップに衣替えする。上に下にエレベーターで行き来してバタバタしながら準備をしていると、トラベラーズノートを手にしたお客さまが少しずつ集まってくる。
「もうちょっと待ってね」思わず笑顔になって話しかけながら、同時に汗をぬぐい準備の手を早める。11時ぎりぎりにセットが終わり、スタート。
1階、シアターチケット売り場は、まるでミニ・トラベラーズファクトリーみたいだ。1950年代に建てられて今もなお現役でライブやショーが開催される風格あるシアターに、トラベラーズショップが出現。LAにお店ができたみたいな気分だ。
屋上のバーUpstairsの入り口を入って右側、プールサイドにもポップアップショップが登場。こちらは、LAでトラベラーズノートを販売してくれているショップ、Baum Kuchenのオーナー、和可子さんにサポートしてもらった。左側には、スパイラルリングノートバイキングのコーナー。どちらも上を見上げれば青い空が眺められる開放的でゆったりしたスペースの会場になった。
オープン早々プールサイドのポップアップショップは、たくさんの人に囲まれる。続いてスパイラルリングノートバイキングコーナーもすぐに賑わった。
「最初に表紙を選んで、紙はこのゲージに入るまで。リング穴は広い方が上ね。それではノート作りを楽しんでくださいね」最初はたどたどしかった英語での説明も、何度も繰り返すうちに、淀みなく言えるようになった。トレイを手に、わくわくしながら紙を選ぶ様子は、日本で開催する時と一緒だ。
買い物が終わってノートが出来上がっても、みんなすぐには帰らない。バースペースだから、ビールを飲んだりしながら、ノートを見せ合ったりして話している。ここで初めて会った人たちがグループになって話をしている光景もたくさんあった。みんなトラベラーズノートが大好きで、カルフォルニアの空の下の開放感も手伝って、盛り上がるのが必然みたいだ。
屋上から眺める夕暮れは美しい。映画「ラ・ラ・ランド」で見たような景色が広がると、ノートバイキングコーナーの横にDJブースが登場し、音楽が流れる。ガンガン鳴らすというよりは、モータウンやサイケデリックなど、緩やかにのれる音がイベントを盛り上げてくれる。プライマル・スクリームのボビー・ギレスピーみたいなDJも、レコードをターンテーブルにのせる合間にノート作りを楽しんでくれた。「紙を選んで流れを考えながら並べていくのは、DJがレコードを選んで順番にかけていくみたいだ」なんてことを言っていた。紙を選ぶのに夢中になって、曲が終わったのに気付かないのを教えてあげると、慌ててDJブースに戻っていったのは、なんだか微笑ましかったな。
3日間イベントが続くと、Ace Hotelのスタッフもすっかり顔なじみになって、コーヒー飲む?と僕らのことを気遣ってくれる。同じ場所に通うことで、僕らもここでの仕事がちょっとした日常のような気分になってきた。アメリカにも、たくさんのトラベラーズノートのユーザーがいてくれて、イベントを楽しみして足を運んでくれて、素敵な空間で最高の人たちと過ごす3日間。何が言いたいかというと、つまり最高の3日間だったということ。いろいろあるけど、僕らはアメリカという国と、そこで暮らす人たちのことが今までよりに好きなり、この場所でノートを通じて新しくてわくわくする何かが始まりそうな素敵な予感を感じている。
Ace Hotelのフレンドリーなスタッフたち、3日間に渡りサポートしてくれたBaum Kuchenの和可子さん、そして足を運んくれたたくさんの皆様、ほんとうにありがとうございます。
今、LAの余韻に浸りながら、ニューヨークへ向かう飛行機の中でこのブログを書いています。さて、次はニューヨーク。気温は一転して寒くなるみたいだけど、楽しみ。こちらでもたくさんの出会いがあるといいなあ。