2018年7月17日

ハービー・山口&山口大輝写真展開催中!

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ハービー・山口&山口大輝写真展の搬入の日。ハービーさんと大輝さんが、トラベラーズファクトリーの2階にやってくると、まずは写真をテーブルにずらりと並べてくれた。クラッシュのジョー・ストラマーをはじめ、セックス・ピストルズのジョニ・ロットン、カルチャークラブのボーイ・ジョージ、ジャパンのデビッド・シルビアン、エコー&ザ・バニーメンのイアン・マッカロクに若き日のU2などなど、写真に写っているのはみんな僕が思春期の頃からずっと憧れ、聴いてきたヒーローたちだ。
 
カルチャークラブは洋楽を聴き始めた中学生の頃、FMで「君は完璧さ」がガンガンかかっていたし、ちょうどその頃ジャパンにはまっていた朝日奈くんという友人がいて、彼の部屋でそのアルバム「ブリキの太鼓」を何度も聴いた。朝日奈くんは、ジャパンのベースシスト、ミック・カーンの真似をして眉毛を剃って学校に来て、先生に怒られるくらい、このバンドが好きだった。今でもたまに「ブリキの太鼓」を聴くと、彼の4畳半の部屋に射し込む夕方の強い日差しと、彼の部屋に全巻揃っていたあだち充の「タッチ」を聴きながら読んでいたのを思い出す。ジャパンのダークな音楽とは全くそぐわなかったけど。ちなみに朝日奈くんとは、中学を卒業してからは成人式の時に一度会ったきりで、それ以来会っていない。元気かなあ。
 
エコー&ザ・バニーメンは、高校時代に密かに好きだった女の子が大好きなバンドで、彼女に録音してもらったカセットテープを繰り返し聴いていた。その女の子とは結局何もなかったけど、そのうち、そんなことも関係なくお気に入りのバンドのひとつになった。ジョー・ストラマーにジョニ・ロットンは、今更言うまでもなく、自分の価値観を作るのに大きな影響を受けたアーティストだ。
 
ハービーさんは、ほんとうに気さくな方で、「ジョーはさあ......」なんて感じで、その時のエピソードを昨日のことのように
話してくれる。僕はもうそれだけで胸がいっぱいになってしまう。ハービーさんは大学を卒業すると、写真家を夢見て就職もしないでロンドンへ行き、まさに全盛期だったパンクムーブメントやニューウェイブの始まりに遭遇する。そこで出会ったミュージシャンたちの写真や時代の変化の渦中にいたロンドンの人たちを撮影した写真をきっかけに一人の写真家として大成する。
 
駅で偶然出会ったジョー・ストラマーに言われた、「撮りたいものはすべて撮れ、それがパンクだ」というエピソードもそうだけど、ハービーさんは、まさにパンクを体現するような形で写真家になった方だ。トラベラーズファクトリーの2階で、ハービーさんは、それらを包み隠さず、生き生きとした言葉で僕らに伝えてくれた。ハービーさんが撮るミュージシャンたちの写真には、みんな温かな優しさを感じるのだけれど、きっとそんなハービーさんの人柄が、被写体となるアーティストたちからの信頼と愛情を得ることで、滲み出てくるのかもしれない。
 
今回は、ハービーさんのご子息、大輝さんとの親子展として開催してるのだけど、大輝さんの写真もまた今のロンドンの市井の人たちへの温かな視線を感じさせてくれる。そんな写真がずらりと並び、トラベラーズファクトリーの2階が旅と音楽を感じる空間になっています。8月4日にはトークイベントを開催しますので、そちらもお楽しみに。
 
また、今週7月21日・22日は、長野県木崎湖湖畔で開催するALPS BOOK CAMPに参加します。こちらはキャンプ場で、本や雑貨、音楽が集まる素敵なイベントです。お近くの方はぜひ!
 
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