2019年8月26日

旅先で出会った音楽

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ここ最近、台湾のバンド Sunset Rollercoasterと、イタリアのバンド I Marc 4 を繰り返し聴いている。
 
Sunset Rollercoasterは、前に彼らの曲を聴いていいなと思っていたんだけど、先日の誠品書店のイベントで台湾に行った時に、ふとそれを思い出して、CD 売り場で彼らのデビューアルバムを手に入れた。これが大当たりで、とても素晴らしく、その後、他の曲もiTuneストアでダウンロードして聴いている(アマゾンでも彼らのCDは売っているけど、なぜかとんでもない価格がついていた)。
 
デビューアルバムの曲は、どれもどこかで聴いたことがあるようなメロディーで、オリジナルとは言い難いのだけれど、その分、ロックが好きの若者が集まって、自分たちの好きな音楽の要素をたっぷり詰め込んで楽しんで演奏しているのが伝わってきた。それはそれで潔いし、ロック愛が感じられ、とても好感が持てる。最近の曲はより洗練され、近年海外で注目されている日本の80年代シティーポップやAORの影響を感じるとても気持ち良いサウンドになっている。
 
ちなみに、Sunset Rollercoaster は、台湾名は落日飛車と明記されている。台湾や中国では、バンドだけでなく店やブランド名は、たいてい英語名と漢字名が両方あって、それぞれ発音が異なる。例えば、誠品書店の英語名はeslite bookstore。だけど、台湾の人にはesliteと言っても通じないことが多く、そんな時は、向こうの発音で「誠品(ツェンピン)」と言うと分かってもらえる。それはそれとして、どんな風に発音するのか分からないけど、落日飛車おすすめです。興味のある方はこちらのリンクをどうぞ>>>。いつか台湾でライブ見てみたいなあ。
 
そして、 I Marc 4。こちらは、夏休みに自転車で訪れた十和田現代美術館の作品「ロケーション(5)」でBGMとして流れていてはじめて知った。薄暗い夜の誰もいないダイナーのような空間で、小さめの音量で流れるサイケデリックな味付けがされたハモンドオルガンの音に、心地よくグルーブするベースとドラム。今は便利な時代でスマホをかざせば、その曲名を知ることができる。
 
この場所についつい長居してしまったのは、その音楽が気持ちよかったせいでもあった。最初に聴いた時は、最近の音楽だと思っていたけれど、調べてみると、1970年代初めに録音されたものだとわかった。I Marc 4 は、イタリアの映画音楽のバックバンドとしてキャリアをスタートし、1970年代には、ボサノバやジャズ、ロックなどの影響を受けたオリジナルのアルバムを制作するようになったとのこと。
 
こちらもアマゾンでチェックしたら、とんでもない値段だったので、iTuneストアでアルバムを購入しダウンロード。本当に便利な時代だ。要所にブッカー・Tのようなソウルな味付けがありながらも、イタリア人だからか、ソフトで洗練されていて、とても気持ちよい。これも夏にぴったりのサウンドです。気になる方はこちらを>>>
 
旅先での出会いは、いろいろあるけれど、音楽好きの僕にとっては、今回のようにお気に入りの音楽に出会えるのも嬉しい瞬間。この旅で出会った音楽はこれからも聴き続けると思うし、聴くたびに、台北の強い日差しや、十和田現代美術館のあのダイナーの空間を思い出すんだろうな。
 
そうやって日々の暮らしに旅の気分を思い出させてくれることもまた、旅先で出会った音楽の素晴らしさかもしれないな。

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