2020年1月14日

自転車で気軽にアウトドアコーヒー

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先週末はトラベラーズファクトリー中目黒で年始イベント。初日は恒例の福引ガチャガチャに振る舞いコーヒーを行った。今回もたくさんの方にお越しいただき、ほんとうに嬉しかったです。
 
このイベントは、和気あいあいとした雰囲気の中でたくさんのお客さんとお会いし、お話しできるので、僕らも楽しい時間を過ごすことができる。準備から当日もバタバタして毎年それなりに大変ではあるんだけど、イベントが始まると、いよいよ新しい年が始まったなあと実感する定例行事になっている。
 
年始イベントとあわせて、トラベラーズファクトリー中目黒ではこれも毎年恒例のコーヒー月間ということでアアルトコーヒーさんのコーヒーのラインアップを拡大し、ブレンド3種にストレート豆6種のコーヒー豆を販売している。僕はさっそくお気に入りのマンデリンを買った。この庄野さんがローストしてくれる深煎りの苦味とコクが楽しめるマンデリンを飲むこともまた、僕にとってはおせち料理のように、年始の定例行事になっている。
 
いつも飲んでるコーヒーも、こんな風にちょっとした変化があることで、毎日の暮らしの中で新鮮な楽しみを与えてくれる。コーヒーを飲む時間をさらに特別なものにしたいと思って、アウトドアで飲んでみることにした。金沢のBenlly's&Jobでアルコールバーナーを手に入れて以来ずっと企んでいたことでもあった。
 
真鍮のバーナーにアルコールを詰めて、大きいステンレス製のマグと小さいマグを用意。さらにコーヒー豆は挽いてからジップロックに入れて、ミルクと砂糖にスプーンとともに小さいコーヒー缶に収納。本当は淹れる直前に豆を挽いた方がいいんだろうけど、今回はお手軽であることを重視した。さらに水筒に水を入れて、それら全部をバッグに詰めると、トラベラーズバイクに乗って家を出た。
 
しばらく走って、人があまりいない河川敷を見つけると、自転車を止めた。座ってコーヒーを飲むのにちょうど良さそうなベンチがあったので、そこにバッグをおろした。バーナーに五徳をセットしてライターの火を近づけるとボォっと炎が出た。冷たくなった手を炎にかざしてしばらく温めると、大きいマグに水を注いでバーナーに置いた。このマグでお湯を沸かすのに使うのは本来の使い方ではないのかもしれないけれど、気軽なアウトドアコーヒーにはこれで充分。
 
火力がそれほど強くないアルコールバーナーはお湯が沸くのにしばらく時間がかかる。その間にトラベラーズファクトリーで買ったテトラコーヒードリッパーを組み立てて、小さいマグの上に直接置いた。このドリッパーは軽いしフラットなプレート状で持ち歩けるのがポイント。そしてドリッパーにペーパーフィルターをセットして、コーヒーの粉を入れた。家で挽いてきたけれど、まだそれほど時間がたっていないから、ふわっと香りが広がった。しばらくすると、大きいマグがぐつぐつと音をたててお湯が沸いたのを教えてくれた。
 
軍手をつけてマグのハンドルを持ち、ゆっくりお湯を注ぐと、コーヒーの粉がぶくぶくと膨らんだ。いい感じだ。しばらく蒸らしてから、さらにお湯を注ぐ。専用のポットみたいに少しずつお湯を垂らすのは難しいから、粉はいつもより多め。淹れ終わると、冷たい手を温めるように両手でマグを握り、湯気を顔に浴びながらコーヒーを口にした。

うん、うまくいった。美味しい。思わずひとり笑顔になった。
 
川の向こうでは太陽が少しずつ高度を下げて空をオレンジ色に染めようとしている。それとあわせて空気は冷たさを増してきた。僕は、微力ながらまわりの空気を温めようともう一度アルコールバーナーの火を灯した。冬の河川敷に流れる凛とした冷たい空気の中でバーナーのゆらめく炎と淹れたてのコーヒーは、体と同時に心も温めてくれるような気がした。

今年もいろいろなことがあるだろうけど、前を向いてがんばろう。ありきたりかもしれないけれど僕は一杯のコーヒーを飲みながら、素直にそんな気持ちになることができた。
 
自転車でのお気軽アウトドアコーヒー、けっこうおすすめですよ。
 
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