2021年10月11日

10周年記念缶

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トラベラーズファクトリー10周年企画をいろいろアップしました。今回はなるべく密を避けたいということもあって、さまざまな企画を五月雨式にリリースするような形になってしまいました。
 
さらに同時期に台湾ビールなどコラボレーションのリリースもあったりして、いろいろな企画の展開日に開催場所などが、まるで東京の地下鉄路線図みたいに複雑に入り組んで、自分でも何がどこでいつから始まるのか分からなくなっていたなかで、絡み合った糸をほどくようにこちらにまとめました。だけど正直に言えば、読んでる方もきっと分かりづらいと思ってます。すみません。これから随時詳細情報をアップしていきますので、よろしくお願いします。
 
ということでトラベラーズファクトリー10周年です。まずはこの場所に足を運んでくれたすべての皆様に感謝を申し上げます。ありがとうございます。
 
トラベラーズファクトリーがはじまったときは、10周年を迎えるなんてことはまったく想像することができなかった。だいたい当時から今に至るまで僕らは、中長期的展望なんてものはあまり考えずに、そのときの直感を頼りに仕事を進めてきた。そう言うと聞こえが良いような気がするけど、言い方を変えれば、要はなんとなく流れに乗ってここまでやってきたということでもある。エアポートもステーションも京都だって、僕らが主体的にそこに新しい店を出したいと動いたからではなく、面白そうな話に乗っかったことがきっかけではじまった。
 
ほとんどのコラボレーションだってきっかけは同じようなものだったりする。だけど、今思うとこの流れに乗るということがものごとを楽しく、高いレベルでやりとげるために大切な要素なような気がする。自転車を漕いでいても、逆風の中で前に進むよりも追い風に乗った早く進むし、何より気持ちがいい。だけど、その分計画性がないから、いろんなことがいっぺんにやってきてバタバタすることも多い(ここ最近はまさにそんな感じですね)。
 
追い風と言えども、先が見えないくらいの急な上り坂を汗をかきながら必死になって登ると、今度は下りも急で最初はペダルを漕がずに進むのを喜んでいたら、スピードが上がりすぎてコントロールが効かなくなりそうで、泣く泣くブレーキをかける、ということもたくさんあった。もっとフラットで、たまに緩やかな登りと下りがあるくらいがいいけど、なかなかそうはいかない。 流れに乗っていくということを信条にしながらも一度始めたことは、粛々と真面目にこなしていくという性質もある(あんまり自分で言うことじゃないかもしれないけど)。
 
1周年から10周年までずっと続けている周年缶もそのひとつ。この周年缶は、缶のデザインからはじまり、告知用の撮影、缶にお菓子や飲みものをセットする作業に出荷までけっこう手間がかかる仕事でもある。今回、缶の製作現場をサイトで紹介しているけど、昔ながらの方法でほぼ手作業で製作しているため、缶を作るのだって大変な仕事だし、飲み物やお菓子もみんな一人か二人でやっている小さなお店が、手作業で作ってくれているものばかりだ。
 
そういうわけで、手間がかかり作れる数も限られ、効率が良いとは言えないこの周年缶を10年に渡り続けることができたのは、トラベラーズファクトリーの誕生日を盛り上げたいという気持ちだけでなく、ひとつのことをコツコツ続けていく生真面目さがあったからだと思う(やっぱり自分で言うことではない)。
 
10周年企画では、今までの周年缶のデザインをもとにしたマスキングテープとカンバッジが登場するけれど、ずらりと並んだ姿を眺めるとやっぱり感慨深い。それぞれ数字にまつわるメッセージがあるのであらためてここに書き留めたいと思います。
 
1周年「ONE MORE TRIP」
手探りではじめたトラベラーズファクトリーの1年目が終わって、もう1年やってみようか、というのはそのときの正直な気持ちだった。ONE MOREを繰り返して10年経った気もする。
 
2周年「TWO IS BETTER THAN ONE」
一人より二人の方がいいよね、という意味だけど、1年目より2年目というように積み重なっていくことで見えることもあると思う。ロブスターはハサミが2本指のピースサインみたいだから。
 
3周年「The 3rd Planet from the Sun」
太陽系第三惑星地球は僕らのホームでもあり、旅先でもある。いつかトラベラーズノートとともに宇宙を旅する日が来るかも。
 
4周年「1,2,3,4, HEY!, HO!, LET'S GO!」
パンク好きにとってワン、ツー、スリー、フォーは始まりの合図。ラモーンズの「電撃バップ」より。個人的な好みで4周年のメッセージを考えたら、橋本がかっこいいラジカセをデザインしてくれた。
 
5周年「Take Five Minutes」
英語で「ちょっと休憩しようよ」という意味。お茶を飲んだり、音楽を聴いたり、短編を読んだり、ノートを開いたり、そんな時間って大事です。今思うとこのときは、ちょっと疲れていたのかも。
 
6周年「You can play any melody on the six string」
ここでの six string は6弦のギターのことで、それがあればどんなメロディーだって奏でることができる。はじめてギターを手に入れてジャーンと鳴らしただけで、世界を手に入れたような気分になれたけど、トラベラーズノートだって、手にするだけで新しい旅がはじまり、どこまでも行けそうな気分になれる。
 
7周年「Sailing On The Seven Seas」
大航海時代、冒険家が7つの海へ航海の旅に出ることで世界は広がり、新しい地図が生まれていた。今ではネットに情報は溢れているけど、リアルな旅に出れば新しい発見はたくさんある。ああ、旅したいなあ。
 
8周年「In an octopus's garden」
「オクトパス・ガーデン」は、ビートルズの「アビイ・ロード」収録のリンゴ・スターによる曲。ほのぼのとした曲調とは裏腹に歌詞は海の底にあるオクトパス・ガーデンでひとりで過ごしたい、という引きこもり願望を歌っている。そんなときはきっと誰にもあると思うけど、ひとりノートに向かったり、旅に出るのもいいかもしれないですね。
 
9周年「Floating ON CLOUD NINE」
まだ記憶に新しい9周年のテーマは、CLOUD NINE。この言葉は最高にハッピーな状態を意味する。ちょうどコロナ禍で先が見えないときだったので、あえてハッピーな言葉をデザインにしてくれた。
 
10周年「TEN NOTEBOOKS, TEN COLORS」
詳しい話はこちらをご覧いただきたいですが、十人十色という言葉は、まさにトラベラーズノートを象徴していると思うし、10周年らしいデザインになったと思っている。
 
こちらは10月12日11時ごろより、トラベラーズファクトリーオンラインショップで予約開始です。ぜひ!
 
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